share

中日韓の協力、「風雨を物ともせず」の戦略的決意を保持せよ

中国網日本語版  |  2025-03-25

中日韓の協力、「風雨を物ともせず」の戦略的決意を保持せよ。

タグ:中日韓の協力

発信時間:2025-03-25 11:46:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

世界経済の回復の原動力が乏しく、グローバル化の退潮が加速し、保護主義・民族主義的感情が日増しに強まっている。大国の駆け引きが激化し、地域の衝突が活発な時期に入り、かつ長期化の様相を呈している。「不確実性」は最近、国際関係のホットワードになっている。

「不確実性」の代表格である米国の新政権は発足から60日余りに渡り、世界に無差別の「暴風雨」をもたらした。これを受け、立場が異なる中日韓は不安定な情勢においてより多くの共通点を見い出した。関税という一国主義の脅迫は中国に向けられただけでなく、日韓も同じく逃れられなかった。日韓はさらに軍費においても追加的な圧迫やゆすりを強いられているのだ。

日韓両国が安保面で長期的に米国に依存してきたことから、米国側は経済面で日韓からゆすり取ると同時に、同盟のコスト分担問題でも双方に圧力をかけ続けている。日韓に「離反」の兆しが見られれば、米国は直ちに情け容赦なく制度的手段により抑えつける。先ほど米国は韓国を「センシティブ国」に指定したが、これは韓国が戦略的自立に向かうのを防ぐために打った「先手」だ。

日本が置かれている状況も楽観できない。関税や同盟によるコストの分担といった圧力以外にも、米政府は新たな経済金融構想を計画中だ。「マールアラーゴ合意」は日本の「プラザ合意」へのトラウマを呼び覚ました。現段階の議論を見ると、マールアラーゴ合意は主要対米黒字国に追加関税を課し、さらに金融面でドル安を誘導する可能性がある。すなわちドルの価値と金利を下げることで債務の負担を軽減するということだ。そのうちの重要な措置の一つは、米国から安全の保護を見返りとして同盟国に超長期低金利、さらにはゼロ金利債券を購入させることで、米国はこれにより世界の金融秩序を再構築できる。言い換えるならば、これは米国債の主要保有国に対する間接的な強奪だ。マールアラーゴ合意は今のところ正式に確定されていないが、その片鱗だけでも多くの国を恐れさせている。特にプラザ合意により発展を中断され「失われた30年」が生じた日本では、「プラザ合意2.0にいかに対応すべきか」が議論されているほどだ。

このようなリスクと課題を迎え、中日韓は似たような状況に置かれており、共に眼前の困難を乗り越えるのが当然となっている。しかし残念なことに、現在の北東アジアでは外部の「風雨」に共に対抗する多国間協力枠組みが構築されておらず、行動面で常に足並みを揃えることができない。欧州や日韓は米国との同盟関係を鑑み、米国の一国主義的な行為に正面から反対することが少ない。その多くが幸運に期待し、米国からの「恩赦」を求めようとし、さらには他国の利益を売り渡すことも惜しまない。ところが事実はすでに何度も、このやり方では問題を根本的に解消できず、むしろ米国への依存をさらに深めることを証明している。

「引っ越せない隣人」で一衣帯水の中日韓は、地理的にも文化的にも政治的にも、同じ舟に乗る潜在力を持っている。外部の激しさを増す「風雨」を迎え、風雨がどれほど激しくても同じ舟に乗るという揺るぎない信念を持ち、過去の経験から教訓を汲み取り、実務的な態度で係争を棚上げにし、困難を乗り越え協力を掘り下げ、長期的な利益と根本的な利益を守る道を確固たる足取りで共に歩むことが当面の急務となっている。(筆者=畢穎達・中山大学国際関係学院教授)

「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年3月25日

Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで