share

ホンダ初の赤字、日本自動車産業の苦境を反映

中国網日本語版  |  2026-03-24

ホンダ初の赤字、日本自動車産業の苦境を反映。

タグ:

発信時間:2026-03-24 16:46:40 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

先日、日本の自動車業界、さらには製造業全体を震撼させるニュースが流れた。ホンダ自動車は2025年度(2025年4月1日~2026年3月31日)の業績見通しを黒字から大幅な赤字へと下方修正し、純損失は4200億~6900億円にのぼる見込みとなった。発表直後、ホンダの株価は米国市場の時間外取引で急落し、一時7%超下落した。石油危機、世界金融危機、そして日本の30年に及ぶ景気低迷を乗り越えてきた企業が今、転換の失敗によってつまずいた。これまで一度も年間ベースで赤字を出したことのなかった日本の自動車大手がこの春、ついに寒波に見舞われた。「光明日報」が伝えた。

2兆5千億円という衝撃的な数字は、ホンダが電気自動車(EV)戦略で被った損失総額を示している。2025年度の「初の赤字」は実のところ、遅れて訪れた判決にすぎない。精密機械の技術力で世界の消費者を魅了してきた「ホンダ神話」は、スマートEVの競争の前で崩れ去った。ホンダの三部敏宏社長は先月の決算会見で、バッテリー式電気自動車(BEV)市場の競争の激しさと収益化の難しさを過小評価し、市場需要の成長を過大評価していたことを認めた。

この敗北の根源には、転換戦略における傲慢と誤算がある。テスラがシリコンバレーで台頭し、中国の新エネ車市場が爆発的に拡大した最初の10年に、ホンダは依然として自らの得意分野であるガソリン車とハイブリッド(HV)技術に依存し、BEV路線への転換をためらい続けていた。「HVでもまだ数年は稼げる」という思い込みがあった。この判断は近年、ホンダを極めて受動的な立場へ追い込んだ。2021年に社長に就任した三部氏は、迫り来る危機に直面し「2040年までにガソリン車販売を全面停止」という大胆な目標を掲げ、巨額の資金をBEVプラットフォーム、バッテリー工場、そしてグローバル展開に投入した。

しかし市場は待ってはくれない。中国の自動車メーカーが驚異的なペースで製品を更新し、コストを引き下げた一方で、ホンダの新型車は常に「半歩遅れ」となった。ソフトウェア、スマートコックピット、自動運転といった重要分野では外部サプライヤーへの依存が強く、結果として生まれたEVは安さでもスマートさでも競争力を欠いた。売れ行きが振るわないのも当然の結果だった。ホンダの2025年の中国販売台数は前年比24%減で、合弁企業関連の減損損失は1100億~1500億円にのぼった。これは一時的な販売不振ではなく、競争力の体系的な喪失を意味している。

日本の自動車メーカーが転換期に犯した戦略的誤算は、中国ブランドがサプライチェーン全体の優位性を武器に仕掛けた「異次元の競争」への過小評価だけではなく、欧米市場が高価格のEVをどこまで吸収できるかを過大評価した点にもある。ホンダの今回の赤字の最大要因の一つは、北米向けBEVプロジェクトの中止だ。北米はホンダの利益の柱であり、米国は世界2位の自動車市場でもある。そのためホンダは北米市場向けに巨額の投資を行い、生産ラインの建設や新型車の開発を進めてきた。しかし近年、北米のEV普及率は8~9%程度にとどまっている。トランプ政権以降、米国のEV補助金政策は揺れ動き、充電インフラの整備も遅れ、消費者の関心も期待ほど高まらなかった。2025年には米国のEV販売がこの10年で初めて年間減少を記録した。しかも北米には手強い競合相手のテスラが存在する。ホンダの敗北はほぼ不可避だった。ホンダは決算資料の中で、北米向けBEVプロジェクトを全面停止し、関連する生産計画を中止するとした。大きく展開する前に市場の冷水を浴び、先行投資はすべて無駄になった。

ホンダの苦境は、電動化とスマート化の波の中で方向を見失っている日本の自動車産業全体の縮図でもある。日本の自動車メーカーは過去数十年、エンジンやトランスミッションといった機械技術を武器に世界市場で圧倒的な存在感を示してきた。しかし現在、自動車のコアコンピタンスはバッテリー、半導体、ソフトウェア、そして自動運転へと移っている。これらはまさに日本企業が弱い分野だ。トヨタはHV技術と巨大な事業規模によって当面の安定を保っているが、純電動化やスマート化では中国ブランドの追い上げを受けている。日産はさらに深刻で、赤字の泥沼にはまり、工場閉鎖や人員削減を余儀なくされ、ホンダとの統合交渉まで取り沙汰された。日本の自動車メーカーは、誇りとしてきた強みが新しい技術の波によって徐々に侵食されるという現実に直面している。

よりマクロな視点で見ると、自動車メーカーをはじめとする製造業の苦境は、日本経済が長年抱えてきた構造問題を映し出している。資源に乏しい島国である日本の経済は、自動車など輸出志向型産業への依存度が極めて高い。アベノミクスは金融緩和によって輸出拡大を狙ったが、円安はかつてのようにホンダへ大きな為替利益をもたらしていない。むしろ世界的なサプライチェーン再編のなかで、日本の製造業は原材料やエネルギー輸入コストの上昇という圧力に直面している。さらに日本企業は巨大な雇用体系や保守的な研究開発体制を維持する傾向が強く、スムーズな製品更新や大胆な投資を必要とする競合に対して鈍重な組織となってしまった。日本製造業の衰退は、製造体系の老朽化、ガバナンス構造の硬直化、技術停滞といった複数の要因が重なって生まれた構造的な問題だ。

ホンダ初の赤字は、日本経済に重い警鐘を鳴らした。経済の柱である自動車産業がスマート化競争で中国や米国に後れを取るなら、日本は何によって世界の産業チェーンにおける地位を維持するのか。日本の電子産業とソフトウェア産業がモバイルインターネット時代に出遅れたことはすでに明白であり、全面的な追い上げは容易ではない。

「ホンダ型の困境」から、硬直した制度と遅れたデジタル思考をどう反省するのか。それはおそらく一企業を救うこと以上に切実な課題だ。日本経済はどこへ向かうのか。新技術と新市場で本当に追いつくことができなければ、かつての「製造強国」という光の輪はますます輝きを失うばかりだ。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年3月24日

Twitter Facebook を加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集     中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで