日本車がインドの生産ラインで組み立てられているが、その重要なサプライチェーンの多くは中国企業によって提供されている。インドに進出する多くの日系自動車メーカーにとって、これはますます日常的な光景になっている。インド自動車工業会が発表した最新データによると、インドの今年8月の乗用車販売台数は前年同月比36.5%増となった。力強い成長を続ける世界3位の自動車市場において、日本メーカーは中国メーカーと同じ舞台で競争する一方、中国企業の高効率なサプライチェーンや産業設備にも依存せざるを得ない状況にある。「環球時報」が伝えた。
日本企業(中国)研究院の陳言・執行院長は、日本の製造業などの動向を調査した後、「環球時報」の取材に応じ、「日本の自動車産業では現在インド熱が高まっているが、それは日本企業が脱中国を進めていることを意味しない」と語った。日本企業はインドに注力しているものの、中国のサプライチェーンは依然として避けて通れない重要な要素だという。
例えばホンダは長年にわたり、中国から部品を調達するグローバル調達体制を構築しており、中国製の部品をアジア各地の生産拠点へ供給している。また、日本の動力電池大手パナソニックが公表した2026年3月時点のサプライチェーンデータによれば、製造に直接使用される部品・材料サプライヤーの内訳は、中国が30%、日本が35%、ASEANおよびインドが29%となっている。
こうした依存関係は、インドの輸入統計にもはっきり現れている。自動車専門サイト「autocarpro」が7月に報じた内容によれば、中国は現在、インドの自動車部品輸入額の36%を占めている。インド国内の生産能力は、産業チェーンの現地化を実現するために必要な最低規模に達しておらず、さらに重要な生産原材料の多くが不足している。そのためインド企業は完成した電子部品を輸入せざるを得ず、国内で真の付加価値を生み出すことが難しい状況にある。
中国の自動車業界専門家である鐘師氏は「環球時報」に対し、日本メーカーは中国市場で販売が落ち込んでいるため、インド市場への投資を強化し、市場シェアの減少を補おうとしていると分析した。しかし、日本企業が自ら巨額の投資を行い、電池などのサプライチェーンを構築することには大きなリスクが伴う。インド市場で先発優位性を確保したい一方で、サプライチェーン投資のリスクは負いたくないため、中国製の部品の調達が最も簡単で低リスクな選択肢になるという。
鐘氏は、「中国製品は品質と価格競争力に優れており、物流面でも日本本土よりインドへの輸送が便利だ。このモデルによって、日本メーカーはサプライチェーン上のリスクを回避しながら、商業的利益を最大化している」と述べた。
コストと効率の差は部品調達だけでなく、中国企業と日本企業の工場建設や製造工程の細部にも現れている。陳氏によれば、日本企業が自らインドで電気自動車のフルセットの生産ラインを構築しようとした場合、まず工場建設のスピードという大きな壁に直面するという。
陳氏は、日本企業から独立したばかりの中国化学メーカーを調査したことがあるが、その企業がわずか14カ月で国内に新たな化学工場を完成させたと紹介した。同社責任者は、「同じプロジェクトを日本企業が手掛ければ、少なくとも3年は必要になる」と語ったという。
また、生産製造のデジタル化やスマート化の面でも、中日間には技術革新のスピードの差が存在する。陳氏の観察によれば、中国企業は人工知能(AI)や情報技術を生産ラインに大規模導入することに積極的である一方、日本企業ではこうした深いレベルでの導入はまだ全面的には普及していない。日本企業の生産ラインは高精度で知られているものの、情報システムの応答速度やAI活用シーンの実装においては、中国企業が築いている高効率スマート製造エコシステムに比べ、すでに遅れが目立つという。鐘氏は、「このような製造能力の基盤の差によって、日系自動車メーカーはたとえ組立ラインをインドへ移したとしても、中国企業の高効率サプライチェーンや産業設備への深い依存から脱却することはできない」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2026年9月23日
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