全国政治協商会議委員、中国航天科技集団公司科学技術委員会主任の包為民氏は2日、新華社のインタビューに応じた際に、「中国の宇宙ステーション核心モジュールは2016年に総組立を終えており、現在はモジュール全体のテスト段階に入り、2018年の打ち上げを予定している」と述べた。新華社が伝えた。
包氏によると、宇宙ステーションは軌道上で数十年運行していく上で、多くのスペースデブリに遭遇する。そのため設計段階で、宇宙ステーションのメンテナンス性を重点的に考慮したという。
現在の計画によると、宇宙ステーションは大きめのスペースデブリについては回避が可能だが、10センチ以下の大部分のデブリに関してはそのまま衝突に耐えるしかないという。包氏は「船内の計器や棚などは取り外しが可能だ。これは船体がスペースデブリに貫かれた場合、その修復の際の手間を省く。またソーラーバッテリーなどの重要部品のメンテナンスと交換を可能にし、スペースデブリの衝突によって生じる被害を減少させていく予定だ」と説明した。
また宇宙ステーションには、再生可能な生命維持システムが設計されている。宇宙飛行士が吐き出す水蒸気は冷却された後、水として回収される。排泄される尿も浄化され、飲水や生活用水として再利用される。
包氏は「2018年に初の核心モジュールを打ち上げてから宇宙ステーションの建設を終えるまで、十数回の打ち上げを行う必要がある。なかでも最も重要な打ち上げは3回で、核心モジュールと2つの実験室を打ち上げる。順調に進めば、中国は2022年頃には有人宇宙ステーションを完成できる計画だ」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年3月4日