中国石油天然気集団公司(CNPC)が所有する重慶市開県の天然ガス田「羅家2号」で25日未明、天然ガスの漏洩事故が起きた。26日までに死傷者の報告はなく、約1万人が緊急避難した。事故現場では現在、救助活動指揮部がガス漏洩を抑える措置について協議を進めている。27日にガス漏洩抑制措置を実施するとみられる。
同公司が開県に設けた同事故の現場指揮部によると、ガスが漏洩した「羅家2号」ガス田は同県高橋鎮小陽村に位置する。事故発生を受けて、現場には緊急救助隊が直行した。河床の天然ガスの圧力を下げるため、関係者は26日午前8時、「羅家2号」のガス噴出口に点火し、ガスの減圧を図った。その後も燃焼状態が保たれた。
同日午後7時半、事故現場のガス噴出口の圧力が、コントロール可能な範囲まで下がった。また技術関係者は、ガス田周囲と付近の川沿いに硫化水素のモニタリング地点を10カ所設け、関係者を配備して24時間の監督に当たらせ、現場の水源のモニタリングを行っている。
同日午後9時のモニタリング結果により、10カ所すべてにおいて、水に硫化水素は含まれず天然ガスの含有量は1%であることがわかった。現場指揮部が1時間ごとに発表する状況報告によると、現在までにガス漏洩地点で異常な状況は見られず、安全な状態が保たれている。付近の河川の硫化水素や硫化物の含有量は、いずれも国家基準を満たしている。
現地政府は万が一の可能性を考慮して、河川の下流の住民に川の水を飲まないよう呼びかけた。
写真(1):26日、ガス減圧のため点火され、大きな炎を上げるガス噴出口
写真(2):26日、硫化水素検知器の数値を見せる関係者
写真(3):26日、事故現場に設置された、大気の質の変化に反応して緊急警報を発する装置を詳しく検査する関係者
写真(4):26日、開県高橋鎮の小川で水質検査を行う技術関係者
「人民網日本語版」2006年3月27日