2月1日に国務院新聞弁公室で開催された記者会見で民政部は、最近の低温、雨、雪、凍結による被害状況と救援作業について説明した。
民政部救災司の鄒銘副司長
今年1月10日以来、中国の南のほとんどの地区や西北地区の東部では、低温や雨、雪、凍結に見舞われ、一部の地区では新中国成立以来、まれに見る悪天候の被害を受けた。
1月31日18時までに、浙江省、江蘇省、安徽省、江西省、河南省、湖北省、湖南省、広東省、広西チワン族自治区、重慶、四川、貴州省、雲南省、陜西省、甘粛省、青海省、寧夏回族自治区、新疆ウイグル自治区、新疆生産建設兵団など、19の省(区、市、兵団)が被害を受け、60人が死亡、2人が行方不明になり、175万9千人(鉄道、陸路で足止めされ救助を受けた66万7000人を含む)が緊急に場所を移した。また農作物の被害面積は7270.8キロヘクタールで、倒壊した家屋は22万3000軒、損壊した家屋は86万2000軒で、災害による直接的経済損失は537億9000万元に上った。その中でも湖南省、湖北省、貴州省、広西チワン族自治区、江西省、安徽省は被害が深刻である。今回、低温、雨、雪、凍結などの災害は主に次の特徴がある。
一、 被害が大きい、範囲が広い、持続時間が長い。湖南省と貴州省の一部の地区では、低温や雨、雪、凍結が1月10日から半月以上も続き、持続時間がこの50年以来最も長い。湖北省の雪と凍結は、1954年以来最も深刻である。
二、 災害の損失が今までにないほど多い。以前の災害に比べて今回の被災状況は、2005年から2007年1月までに起きた月平均の災害値の30倍以上。また、被災人口、緊急に場所を移動した人の数、農作物の被災面積、未収穫面積、倒壊家屋、損傷家屋、直接的経済損失はいずれも2002年から2007年の年平均値を上回っている。
三、家が倒壊した被害者の移転などや生活保障が大変難しい。
四、道路、鉄道で足止めされた乗客の応急救助が大きな課題。1月の全国各地の大雪は交通に大きな影響を及ぼし、特にちょうど「春運(旧正月帰省)」にあたったため交通運輸が困難となり、一部の鉄道や道路、民間航空が被害を受けたり、閉鎖を余儀なくされたりした。ほとんどの乗客が足止めにあったため、食料や飲用水、冬着などの生活救助を提供する必要があった。
五、電力と通信ネットの被害が深刻。悪天候の影響で、一部の地区の電気網が被害を受けた。貴州省、湖南省、安徽省では広い面積で停電し、電力の供給が厳しくなった。また一部の地区の電気網損傷は鉄道輸送に支障をきたし、悪天候で携帯電話がつながらなくなった省や市もあった。
「チャイナネット」2008年2月2日