■すっぽかし理由3「待遇が悪い」
一方、新卒者の25.2%が「企業側が提示した給料が少なかった」ため、2次面接には行かなかったと答えた。しかし、企業側のうち、「提示している給料が低い」と回答したのはわずか10.1%で、両者の考えには隔たりがあることも分かっている。中国の経済成長の速度が鈍化していることを背景に、企業の経営スタイルも転換期を迎えており、給料の大幅な「上方修正」はほとんど期待できない状況になっている。それに対して、90代生まれの若者の自己意識は高まる一方で、比較することに長け、仕事の環境や将来性、体裁などが仕事を選ぶさいに考慮する重要な要素となっている。
統計によると、今年、中国全土の新卒者は過去最高となる699万人に達する見込み。北京や上海などの一線城市の新卒者の就職率は今の時点で、3割にとどまっており、同じく就職難となった世界金融危機の時期をほうふつさせる。しかし、ヒューマンリソースの専門家である「前程無憂」の馮麗娟・主席は、「2009年初期、雇用者は経済情勢の成り行きを見守っていたため、新入社員の募集枠を縮小させるというのが安全策だった。一方、現在、就職率が低下しているのは主に、若者の就職観に変化が生じているからだ。彼らの仕事に対する態度や給料に対する期待などは明らかに変化している」と指摘。「新卒者は自分の姿勢を改め、仕事の選択方法を再検討し、実際に働く過程で自身の職業観を修正しなければならない」とアドバイスしている。
「人民網日本語版」2013年5月20日