■方言の薄まりと消失が現実
中国語の「普通話(プートンホワ:標準語)」は1955年に明確に定義され、以降60年近く普及されてきた。普通話の継続的普及と人々の流動性の加速は、国民間の交流の利便性を促した。普通話を第一言語として使用するのが定着したことは、疑いなく中国語の多様な方言の使用率を低下させた。李教授は、「現代中国の成人、お年寄りの言語生活にはひっそりと変化が生じており、人々は無意識のうちに大量の普通話の発音、単語、語法を使っている。『方言的な普通話』あるいは『普通話的な方言』が用いられている」と指摘する。
■方言と普通語の矛楯に理性的につきあう
方言は普通話に比べ、時代遅れの過去の産物で、保護する必要はない、と考える人もいる。しかしこのような観点は当然妥当ではない。方言は各地の悠久の歴史と文化を伝承する地方文化の直接的シンボルだ。方言の保護は、中華文化の多様性保護を後押しする。方言の薄まりと消失の原因を普通話の普及と簡単に結び付け、普通話の普及抑制を唱える人もいる。しかしこのような観点も偏っている。普通話が伝わり、広まったことで国民間の中国語で交流する度合いが深まり、社会経済の発展に寄与し、中国語の世界的な影響力拡大に有利に働いた。
いかに普通話の役割を発揮させるのと同時に、方言、そして方言に含まれた社会的価値を効果的に保護するか。現代人の智慧が試されている。(編集HT)
◆は章へんに「夂」の下に「貢」
●は門がまえに虫
「人民網日本語版」2013年7月16日