黒竜江省斉斉哈爾(チチハル)市の公安局によると、同市の工事現場で最近、不発弾1500発が発見された。一度にこれほど多くの不発弾が発見されるのは珍しい。新華社が報じた。
専門家の調査で、発見されたのは旧日本軍が侵略戦争時代に遺棄したものと断定された。不発弾は既に、安全な場所に運ばれており、後日まとめて処理される。
小学校付近で不発弾発見
同公安局建華分局が通報を受けたのは9月28日午後3時ごろ。作業員が同市黎明小学校の側にある工事現場でユンボを使って作業していた際、3発の砲弾を発見した。通報を受けた警察が現場に駆け付け、スコップで慎重に砲弾を取り出すと、下から100発以上の砲弾が出てきたという。専門家の調査の結果、発見された砲弾は旧日本軍が遺棄したもので、今でも大きな爆発力を持っていることが判明。砲弾の数が多く、爆発の危険があったことから、警察は現場を封鎖し、授業中だった小学校の学生や近隣住民を避難させた。そして、翌日を待って適切に処理した。
毒ガス爆弾も7発
同警察は29日早朝7時に作業を再開し、約6時間かけて現場から不発弾約1500発を発見した。毒ガス爆弾が7発、接触型の爆弾66発が含まれていた。また半数近くの爆弾には所望の時期と場所で弾薬を作動させるための信管が装着され、爆発すると大きな被害が出ることが分かった。不発弾は既に、安全な場所に運ばれており、後日まとめて処理される。
2003年8月4日、旧日本軍が遺留したとされる化学兵器が漏出して市民44人が重軽傷を負い、うち1人が死亡する事件が発生したチチハル市。第二次世界大戦中、旧日本軍は同市を14年に渡り占拠し、化学兵器部隊・516部隊と526 部隊の本拠地を置いていた。旧日本軍は敗戦後、大量の化学兵器を地下に埋めて立ち去った。同市では近年、それら兵器が度々発見されており、現地の住民は不安な生活を余儀なくされている。
「人民網日本語版」2013年10月10日