家電業務を切り捨てる日系電子メーカー
日本のテレビ事業の衰退は、中国本土のテレビブランドの急速な成長による影響も大きいが、国際社会の新しい情勢下における日系メーカーの戦略調整で、テレビ業務が切り捨てられたということも大きな要因だ。競争の激しい電子製品はかつてのように儲かる商品でなくなってきており、特に人件費を削減しなければ利益があがらなくなってしまった近年は、いっそのことテレビ事業を切り捨ててしまおうという動きが顕著になった。東芝やパナソニックがテレビから手を引いたのは、市場の情勢を鑑みたもので、中国に限って撤退したわけではない。
東芝を例に挙げると、大連工場の閉鎖は国際的な市場の動きから戦略調整・縮小を行ったもので、このほどポーランドにあるテレビ工場も台湾企業に売却している。そのため東芝の三大テレビ工場はインドネシアの工場一ヵ所に集約された。パナソニックがプラズマを切り捨てたのも同じような決断によるもので、家電業務の切り捨てると同時に、これらの日系メーカーはよりハイテクな技術へと業務を移行している。パナソニックはプラズマ事業の終焉後、より将来性のあるOLEDテレビの研究開発に心血を注いでおり、東芝は主に医療設備と電子製品の川上産業である半導体などの技術分野に移行し、日立はクラウドコンピューティングとスマートシティの分野に移行している。日立はテレビを切り捨てて業績が改善されているという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年12月16日