25日、中国の伝統文化パフォーマンスで旧暦馬年の到来を祝うイタリア・ローマポポロ広場。
「中国、祝馬年」、「餃子と白酒を用意して中国の新年を祝おう」。そんな言葉が次第に世界に広がり、各地のメディアが春節の到来を取り上げるようになっている。海外メディアにとって、最も直感的に春節を感じられるのが「春運」。彼らはのべ36億人の人類史上最大規模の大移動や、まるで「戦争」のようにチケットを買い求める中国人の姿に感嘆し、春節の意義深さを知る。また、家の大掃除や飾りつけ、家族で餃子を包んで食べるといった中国人の春節での風習を知るとともに、中国人観光客が現地に落としてくれるお金にも期待を膨らませる。そうした世界の春節への関心は外から観察することだけにとどまらず、自分たちで祝賀イベントを開く外国人も少なくない。春節が世界的で注目を集めているのは、各地の人々が単にお祝い事を望んでいるというわけではなく、世界中で暮らす中国人のエネルギー、そして絶えず強まる中国の影響力と大きく関係しているのだろう。ドイツのある学者は、「世界の人々と中国との関わりは年々深まっており、春節の一家団欒といった伝統は外国人も受け入れやすい。また春節は中国の良いイメージを定着させる上でも有益だ」と語る。
フィリピンメディアは27日、「なぜ中国の新年を祝うのか―その答えは中比経済関係を見れば分かる」と題する記事で、春節が国内で年々盛り上がりを見せている理由について紹介した。記事では、華人の占める割合は小さいが、フィリピンは2012年から中国の新年を休日にする動きが見られ、近年中比間には領土紛争が生じているが、最新のデータから北京とマニラの密接な経済関係が伺えると伝えた。政府統計によると、中国は日本とアメリカに次ぐフィリピン第3の輸出市場となっており、フィリピンの対中輸出の比重は昨年12月に38.2%増加し、フィピンの貿易パートナーの中では増加幅が最も大きい国となっている。中国のフィリピンへの貢献は貿易だけにとどまらない。フィリピン政府観光局の発表によると、昨年1-9月期において、フィリピンを訪れた外国人観光客の数で中国は4位にランクインしており、その数のべ32.7万人で前期比66%増となり、成長スピードの最も速い市場となった。