日本や韓国などの中国の周辺国は中国人観光客の呼び込みに一層躍起になる。日本では春節を過ごす風習はないものの、中国経済の飛躍と訪日中国人数の増加にともない、日本での春節の「存在感」はますます強まっている。春節前のこの時季、各デパートは「いらっしゃいませ」を意味する「歓迎光臨」という中国語を大きく掲げ、中国語スタッフを置くなどして、中国人客の呼び込みに励む。韓国でも春節は重要な祭日の一つで、韓国の旅行業界、デパートおよび各都市などでさまざまな智恵を絞って中国人客を呼び込む。春節が近づくと、中国語で「観光客」を意味する「youke」という新語が韓国の各メディアに取り上げられる。タイのプーケットでも、デパート内には早くから中国の新年を祝う馬が飾られている。
英BBCは27日、ロンドンで2月2日に旧暦新年の大型イベントが開かれ、馬年の到来を祝福すると伝えた。その際にはマダム・タッソー蝋人形館などイギリスを代表する観光地もイベントに参与し、ロンドンは賑やかな春節ムードに包まれる。ロンドンのイベントはアジア地域を除いては最大規模で、数万人の市民がロンドンの中心に集まり、中国の新年を祝う。ロンドンのボリス・ジョンソン市長は、「ロンドンは欧州で馬年を祝う最高の場所になる」と今年のイベントへの期待を寄せている。マンチェスターやリヴァプールでも中国人を中心に各種イベントが開催される予定だ。
移民大国アメリカは祭日が多いことでも知られ、クリスマスや感謝祭などどの民族にも自分たちの伝統的な祭日がある。しかし、他の伝統的な祭日とは違い、中国の春節は民族を超えて、近年急速な広がりを見せている。オバマ大統領も毎年春節のお祝いの言葉を述べる。1993年、米国郵政総局が初めて鳥年の切手を発行すると、それが好評を博し、その後毎年春節前に干支の切手を発行するようになった。2014年も切り絵の馬と可愛らしい花太鼓が描かれた切手が発行された。ドイツメディアは28日、「春節は今や中国を飛び出し、世界へと拡大している。ベルリンでも春節音楽祭や獅子舞などのイベントが盛大に開催される」と伝えた。