長期にわたって培った出版文化
日本人はよく「私たちの国に非識字者はいない」「私たちの国の人たちは読書や新聞を読むのが好きだ」と豪語している。客観的に言えば確かにそうである。日本の世界トップをいく教育レベルと国民の素養は国民が読書や新聞を読むのが好きなことと大きく関係している。
日本の各大手新聞社や雑誌社は、影響を高めるために出版物を中学の教材に取り入れた。『産経新聞』の「読者の声」欄は週1~2回小中学生の文章を掲載している。『週刊現代』、『週刊朝日』なども小中学生からの手紙をよく掲載している。知らず知らずのうちに、子供たちには幼い頃に出版物に対する感情が生まれる。
印象深いことは、日本のどの大手新聞も毎週子供向けの欄を設けている点である。主流雑誌には子供向けの連載漫画もある。これらの面はどれもカラーで、かわいらしい挿絵があり、漢字には振り仮名が打ってある。
出版物に子供向けの欄があれば親子で読むことができる。2世代そろって1つの出版物を見るという形は非常に温かく、新しい購読習慣にもなる。
日本の配達員は楽な仕事ではない。彼らは配達するだけでなく、自治体で各種のサービスも行い、政府の職能の空白部分を埋めることもある。日本の人口が少ない農村では高齢化が深刻であるためそうである。
発行業者は高齢者への車椅子レンタルサービスを行ったり、1人暮らしの高齢者を訪問したり、高齢者の生活状態を見たり、高齢者の無事を確認したり、生活必需品を届けたりもする。彼らの行動は住民に支持され、出版文化の中で日本社会が最も重視する「人情と義理」を取り入れたものである。