水が不足していないドイツと内陸部の干ばつが深刻なオーストラリアでは、住民の節水意識は全く違うのだろうか。日本留学生がエアコンの代わりに冷却ジェルシートを使うのとフィリピンの貧民が「キャンドルディナー」をするのでは、どの節電方法が「泣くにも泣けず笑うにも笑えない」状況か。『新華社』は、5カ国の水と電気の使用状況を紹介した。
ドイツ:節水は値上げで行わない
ドイツは長年にわたって十分な雨量があり、豊富な地下水によって生活用水は保障されている。ドイツ政府は値上げで使用量を制限していないが、近年の毎日の1人あたり平均使用量は減少している。統計によると、水使用量は1990年の147リットルから2012年には122リットルに減少した。
ドイツ政府は主に節水技術と製品を普及させて節水を推し進めている。たとえば、便器に大小2つのボタンをつけて流す水の量を大と小で分ける、入浴は浴槽を使わずシャワーにするように呼びかけてシャワー設備には一時停止スイッチをつける、節水型洗濯機の購入を呼びかけるなどしている。合理的な水利用、環境保護はドイツ人の自覚的な行動と共通認識になっている。
オーストラリア:政府が雨水貯留タンクの購入に補助金支給
オーストラリアでは、政府の手当は節水・節電にどのような役割を果たしているか。メルボルンに住むマイクさんは、「オーストラリア政府は省エネ方面に惜しみなく資本を投じている」と話す。政府はエアコン使用時間を減らすため、全家庭の屋根に断熱板を設置する資金を出した。そのほか、ソーラーパネルを取り付ける家庭に補助金を支給し、各家庭の省エネ電球への取替えを無料で行った。
オーストラリアに定住して数年になる華人の秦宝永さんは、ニュー・サウス・ウェールズ州の内陸の都市(人口約1万人)で4年間働いたことがある。彼によると、そこの住民の多くが雨水貯水タンクを取り付け、雨水を集めて花壇や芝生に水をやっており、政府は取り付けの補助金を支給している。オーストラリアの多くの住民は決まった時間に芝生や花壇に水をやる。高温時間帯の蒸発を減らすため、午前10時前か午後4時以降に水をやる人が多い。