フィリピン:電気料金はマニラが最高、貧しい人は電灯がつけられない
フィリピンの女性シェラ・ブリオールさんは、首都マニラでは裕福な中産階層のホワイトカラーだが、家にはエアコンをつけておらず、洗濯機も使っていない。
「それでも毎月の電気料金は2800ペソ(約400元)に達し、公共料金の半分を占めている」とシェラさんは話す。彼女の家は昼間はなるべく自然の光を使い、夜部屋を出るときは電気を消し、寝る前にテレビやパソコンなどのコンセントを抜くという。
フィリピンはアジアで電気料金が最も高い国である。1つは島国で資源が不足しているため、もう1つは電力が民営化されているためである。段階料金制度を採用し、政府からの補助金は一切なく、全国の発電と送電は3-4社の大手民間機関が独占している。
貧民街で暮らす貧困家庭にとって、高額の電気料金は彼らの生活費を上回るほどで、多くの家庭はろうそくを明かりにしている。ある住民は、「私たちは毎日キャンドルディナーをしている」と冗談交じりに言った。
イギリス:飲用水でトイレを流す
水供給が早くから民営化されているイギリスでは、国が水道料金の上限を設定するが、実際の料金は市場が管理している。近年、イギリスの水道料金は年々上昇している。
イギリスの大手水道会社Thames Waterが発表した統計によると、2014-15年度の同社の顧客の1世帯あたりの水道料金は370ポンド(約622ドル)で、前年度の357ポンド(約600ドル)を上回った。同社は2013年末、2015-20年に水道料金を11%引き上げると発表した。
しかし、水道料金引き上げと同時に、一部の徴収・供水方法は節約のためにならない。たとえば、水道業者が水道メーターを取り付けていない顧客に対して推定値で料金を徴収し、彼らの実際の使用量を考慮していないなどである。また、イギリスの水道協会が提供した統計によると、国民の約40%しかメーターを取り付けていない。
あるロンドン市民によると、彼女が住むマンションにはメーターが取り付けておらず、マンションのどの家も同額の水道料金を支払っている。冷水と温水の料金は同じで、台所とトイレの水も同じである。
しかし、イギリスの水道料金には使用料金だけでなく、各種の汚染排出料金、排水料金、環境保護料金なども含まれており、これらの費用は汚水処理や環境保護に使われる。これは住民のエコ意識を高めるだけでなく、汚水処理を資金面で保障することもできる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年7月12日