マレーシア航空の旅客機が17日、ウクライナ東部で墜落した。ウクライナ政府と東部地区の民間武装勢力は、本件との関与を否定した。ウクライナ東部の武装勢力は、事故現場で発見した同機のブラックボックスをロシアに送ると表明した。
ウクライナの大統領官邸が発表した情報によると、ポロシェンコ大統領は同日、「ウクライナ軍とマレーシア機墜落事件の間には関連性がない。政府に対して墜落事故の調査委員会を設立するよう指示しており、世界の関連機関・組織に対して本件の調査に乗り出すよう求めた。ウクライナ空軍のAn-26輸送機、Su-25戦闘機が先ほど撃墜されたことから、同機も撃墜された可能性がある」と表明した。
大統領報道官は同日ツイッターで、「ポロシェンコ大統領は、マレーシア航空ボーイング777機の件を、事故ではなくテロ事件と考えている」と投稿した。
ドネツク州の武装勢力も同日、マレーシア機墜落事件との関与を否定した。ロシアのインテルファクス通信は同日、「ドネツク人民共和国」安全委員会のメンバーの話として、「マレーシア機はウクライナ政府軍に撃墜された。武装勢力の持ち運び可能な対空ミサイルの射程距離は高度3000-4000メートルのみで、旅客機の当時の飛行高度を大きく下回る」と伝えた。
ウクライナ政府軍と民間武装勢力は東部で衝突している。マレーシア機の墜落の地点は、武装勢力に制圧されている。インテルファクス通信は、「ウクライナ軍は16日、ドネツク州に地対空ミサイルBUKを配備したばかりだ。消息筋によると、上空1万メートルの目標を撃墜できる武器は、BUKとスカッドタイプのS-300しかないが、武装勢力はこれを保有していない」と報じた。
マレーシア航空MH17便はアムステルダム発クアラルンプール行きで、280人の乗客と15人の乗員が搭乗していた。ロシアメディアの報道によると、同機はモスクワ時間17日17時20分(北京時間21時20分)にロシアの領空に入るはずだったが、ロシア国境に近いウクライナ東部で墜落し、乗客と乗員が全員死亡した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年7月18日