楽楽さんの家の床に並べられた、発送待ちの代理買い付け商品。これはその一部。
フランス華字紙「欧州時報」によると、海外業者に対する規制やニセモノ販売、運輸問題、中国の税関政策の変更などから、海外商品の代理買い付けビジネスに「淘汰」と「モデルチェンジ」の陣痛が生じている。同時に、越境Eコマース企業や宅配企業がこの国際ビジネスに商機を見出していることも脅威であり、また新たなチャンスになっている。
イギリスとフランスで代理買い付けを行っている業者や個人に取材したところ、酸いも甘いも噛み締めてきた彼らのビジネスと、その未来が見えてきた。
専業の代理買い付け人:月に1万ポンドの利益も可能
「代理買い付けをして見えてくるのは普通、金だ。でも私は悲しみだった」。これはイギリスで代理買い付けを専業にしている楽楽さんがウィチャット(中国のツイッター)にコメントした言葉である。この言葉は、海外商品の代理買い付けをしている人々の現状と心の声を象徴している。業界筋によると、代理買い付け業はやればやるほど深みにはまりやすいという。毎月1万ポンドの収入も見込めるし、仕事時間も自由。長い付き合いのお得意様が沢山いるのなら、やめるにやめられない。
海外に身を置く華人は、帰国するたびに、親戚や友人に頼まれた「安くて本物」の高級品や衣料、化粧品といった商品をスーツケースに詰め込んできた。中国国内の生活の質が向上すると、食べ物や乳児用品、生活消費品などの箱買いを頼まれることが多くなった。これらの人は徐々に、「代理買い付けさせられる」から主体的に「代理買い付けする」人に変わり、見知らぬ人々を対象にサービスを始め、一定の利益を上げるようになった。