ネット通販商戦の「ダブル11」、消費者行動は理性化の傾向示す

ネット通販商戦の「ダブル11」、消費者行動は理性化の傾向示す。

タグ: ダブル11

発信時間: 2016-11-06 09:38:01 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

広告が至る所を埋め尽くすこの季節がまたやって来た。11月11日(ダブル11)が「独身の日」とされ、ネット販売商戦の重点となってから、今年ですでに8年目となる。最初は1日だったのが1カ月となり、今ではさらに1カ月前から商戦が始まっている。10月には前払金商法が始まり、前払金も10元から20元などと値上がりしている。こうした状況にもかかわらず、当初は常軌を逸した熱狂を呈していた消費者行動も今ではより理性的なものとなり、ネット販売のカートに多くの商品を入れてみても、実際に購入する商品は減少傾向にある。大手のネット販売サイトも、顧客の心理の変化に応じて戦略を変え、今年は「独身デー」商戦の戦線を延長しただけでなく、「真剣に商品を選んで良いものを買おう」というスローガンまで出している。

プロモーション期間を延長

「天猫」(Tモール)は11月11日までまだ半月余りの10月23日、盛大なファッションショーの開催で「ダブル11」商戦の幕を開けた。さらに今年は季節の過ぎた商品ではなく新商品の割引に力を入れると宣言した。さらにプロモーション期間を24日間に伸ばすことも明らかにした。「京東」も今年、10月26日から11月12日までにプロモーション期間を伸ばし、「ウォーミングアップ」「スーパー秒殺」「定刻紅包雨(指定時刻に大量の紅包プレゼント)」「クライマックス」の4つの段階に分けている。

淘宝(タオバオ)Tモールは、事前にスターを引き込んで、商戦をエンターテイメント化し、人びとの注目を集めようとはかっている。京東は、「ダブル11」のプロモーション期間を半月に伸ばし、各段階に分けてさまざまな割引を打ち出し、商品の種類に合わせてさまざまなプロモーションを提供し、消費者へのより優れたサービスの提供をはかっている。

「今年の『ダブル11』はどうやら、目当ての商品を割引価格で買うのに夜更かしをしなくてよさそう」。市民の秦さん(女性)は、「ダブル11」で大量の買い物をしてしまう人びとの一人。ここ数年の「ダブル11」のプロモーションでは、気に入った商品をカートにたくさん詰め込み、11日深夜0時になってからいっきに支払いをしていた。

「最近、いくつかのネット通販サイトがアプリを作っていることを知った。『ダブル11』の割引活動はもう始まっているものも多く、夜更かしして0時になるのをみはからって急いで買う必要はなくなった」。秦さんは、「ダブル11」プロモーションの延長はより消費者に優しいと感じている。

ネット検索熱、初めて低下

シンクタンクの「易観智庫」がこのほど発表した「2016中国ネット通販ショッピングフェスティバル消費者行動研究報告」は、消費者の購入の意思決定に変化が生じていることを明らかにしている。価格の要素は依然として非常に重要だが、唯一の判断基準ではなくなっている。近年、ネット通販の販売ルートは成熟度を高め、オフラインのルートも変化を続けており、オンラインとオフラインの間の利潤格差は縮小している。これはネット通販の愛好者の「お得感」が年々下がっている原因ともなっている。また消費のアップグレードの傾向も、低価格が主なセールスポイントだったショッピングフェスティバルにとっては打撃となっている。

ある検索サイトによると、今年10月25日から31日までの7日間の「ダブル11」の検索指数は5073で、昨年同期から37%低下し、モバイル端末でも35%低下した。「ダブル11」のネット検索熱が下がったのはこれまでで初めてだ。

「今年カートの中に入れた商品は去年よりずっと少なくなった」。市民の李さん(女性)は、自身のタオバオのカートを開いて見せてくれた。セーター2枚とレギンス1本を除くと、すぐには必要のない家庭用品がいくつかあるだけだ。李さんによると、去年と一昨年の「ダブル11」は商品購入のために頑張って夜更かしした。だが今年はそんなことをしてもつまらないと感じている。ネットではプロモーションがたくさんある。通販サイトは何かというとプロモーションを打ち出している。特別価格はいつの間にか常態となり、「ダブル11」のプロモーションで興奮することもなくなった。

記者が行った「ダブル11」に関する調査では、100人の回答者のうち5割が、今年の「ダブル11」では理性的に消費をするとしている。ネット通販を長年利用してきた市民の唐さん(男性)は、「いつも必要なものを買っているだけで、安いからといって衝動的に買い物をすることはない」と語った。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年11月6日

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