中国のネット上ではこのところ「中年少女」が人気ワードとなっている。あるネットユーザーが微博(ウェイボー)に、「中年少女」の5つの特徴として、▽好きな色はピンク▽抜け毛に悩んでいる▽ショッピングサイト・淘宝が好き▽健康のことを考え始めている▽若いイケメンと恋愛したがる---と書き込んだところ、微博から微信(Wechat)の公式アカウントへ、さらにモーメンツへと次々に転載され、大きな話題となっている。ネットユーザーからは「全部私にあてはまっている」や「やられた。図星だ」といった声があがっている。こうして中国において「中年少女」という新ジャンルが誕生した。金陵晩報が報じた。
「中年少女」という言葉の流行は、人々のどんな心理を反映しているのだろう?南京12355総合サービスセンターのカウンセラー・文清さんを取材した。
「先輩風を吹かせる若者たちが、奇をてらった言葉で自分たちを表現しようとしているだけだ」と思う人もいるかもしれない。若者たちは自分がまだまだ若いと分かっており、自分を「中年」や「年を取った」と表現するのは、ひねくれた表現でしかない。「少女」はたくさんの夢を抱き、ポジティブに前進していくことこそがあるべき姿。たとえ老け込んでしまったふりをしていても、心の中では大人になることを怖がっているだけ。一番恐れているのは、中年になった時、重ねたのは年ばかりで、あるべき知恵も身に着けていないことだ。「少女」時代ならば初心で世間知らずということで許されていたことが、中年になった途端、「年甲斐もない」とされてしまう。しかし世間では、「中年になったら、自分自身に対しすでにアラサーやアラフォーなのだからと常々言い聞かせ、落ち着きある話し方をして、しっかりとしなければならない」という考えが広く浸透している。これは状況次第と言えるだろう。中年女性であっても、配偶者の前では甘えて当然であり、父母の前では子供として接することもある。父母にとって、子供はどんなに年をとったとしても、子供のままだからだ。しかし、自分の子供を前にした場合、知性にあふれた母親でなければならず、子供たちの生活や心理面でのサポートをしなければならない。