中国科学技術部は2016年10月、「先進レール交通」重点特別プロジェクト始動式を開き、高速リニアプロジェクトが正式に始動した。情報によると、高速リニア交通システムは、列車、地上けん引制御、運行制御、線路レールシステムなどからなる。多くの学科と専門に関わる、技術的な難易度が極めて高いプロジェクトだ。
専門家チームは「課題チームが提出した高速リニア交通システムは、成熟した抵抗磁石技術と、中国の特色ある永久磁石・電磁混合浮上技術を組み合わせる技術案を採用している。技術の位置付けと路線が正確で、主要技術指標は革新性と先見性を備え、技術案には実現性がある」として、合格とした。
また専門家チームによると、現在の高速鉄道の最高営業速度は時速350キロで、航空機の経済的な速度は時速800−1000キロとなっている。時速600キロの高速リニア交通システムは、高速鉄道・航空機間の速度の空白を補うことができる。
2020年に時速600キロ高速リニア列車の試作車を開発
高速リニアは長距離輸送にも、スピーディーな通勤にも使用できる。特に次の3つの交通輸送方法に適している。
(一)経済規模が大きく、同期性が高く、高度に一体化された「通勤化」交通。
(二)経済規模が大きく、相互補完性が高く、高度な連携が必要とされる大都市間の「同城化」交通。
(三)経済規模の差が大きく、発展のバランスを整える必要のある、東部・西部中心都市間の「回廊化」交通。
高速リニア課題の責任者である丁叁叁氏は、「課題計画によると、2018年に試作機を開発し、2020年に時速600キロの高速リニア列車の試作車を開発し、5キロの試験レールでの検証を終える。高速リニアプロジェクトの応用と産業化を実現する基礎を固める」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月29日