中国のゲーム、世界のゲーマーを夢中にさせる

中国のゲーム、世界のゲーマーを夢中にさせる。日本のモバイルゲーム『旅かえる』が中国を風靡しているが、中国が自主開発したネットゲームも海外のゲーマーの心をつかんでいる…

タグ:旅かえる 中国 ゲーム

発信時間:2018-02-10 10:35:35 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

差異に着目、地域のユーザーの嗜好に合わせて改造


 ゲームの海外進出を『闖蕩江湖』に例えるとすれば、最初の一歩は技術の習得である。


 ネットゲームの達人が集まれば、うまく進めるのは簡単ではない。遊族網絡(youzu.com)の陳礼標総裁は、「海外と中国のゲーマーの嗜好や習慣などが大きく異なることが、中国ゲームが海外に順応できない主な原因」と話す。2013年にファンタジーを題材にしたネットゲーム『女神聯盟』を欧米市場で初めて配信してから、遊族網絡は自らの方法で海外進出の道を行き、海外での売上高が占める比率を絶えず高め、2017年上半期には6割に達した。


 陳礼標氏は、ゲームの海外進出の最大の難関はユーザーだと考える。海外市場とユーザーを理解し、ゲームを現地向けに改良することが重要で、大きな試練でもある。現地化とは、地域に合わせてユーザーの嗜好に合うように改良することである。例えば、同じキャラクターゲームでも、中国のプレーヤーは競技性の強いゲームが好きで、ロシアのプレーヤーと思考が異なる。欧米のプレーヤーはそのようなゲームを好まないため、欧米版ではその色合いを弱め、戦略性を強め、協力して戦うという内容にしたという。


 地域の差への着目はキャラクター、画面、音効などの細部にも現れている。2016年、遊族網絡のモバイルゲーム『少年三国志』が日本市場に進出する際も多くの改良を行った。例えば、ゲームに現地のユーザーの嗜好に合う人物や効果音を取り入れ、遊び方を変え、現地の人気漫画IP『フェアリーテイル』と連動してPRするなどした。


 大小に関わらず、改良は簡単なことではない。蕭泓氏は、「ユーザーの嗜好と習慣は絶えず変化し、特に新興市場ではリアルタイムで歩調を合わせるには絶えず理解を深める必要がある」と話す。


頻繁な交流、海外ゲーマーが中国文化を体験


 初進出から試行段階、安定を経て上位に上り詰めるまで、中国のゲームは海外進出で利益を得て足場を固め、チームも能力を強めた。


 中国が自主開発したネットゲームの海外市場売上高の比率は絶えず向上し、東南アジア、欧米、日韓、ロシア、中東などで飛躍を遂げただけでなく、海外業務を拡張している。滕華氏によると、海外が強みを握っていた戦略ゲーム、中国のゲーム会社が得意とするキャラクターゲームなど商品の種類も豊富になり、ダンス、経営、複数人で遊ぶ戦術競技ゲームも海外市場に登場した。 


 海外進出の背後で、中国のゲームも独自の「中国要素」という秘策をとっている。


 蕭泓氏は、「ビジネスの面から言うと、海外の収益はゲームの海外進出の重要な基準になるが、中国文化を広める範囲も考慮する。中国文化を広めることは当初の目的ではなかったが、重要な結果である。中国文化の多くの要素が海外のプレーヤーを楽しませると信じている。ゲームに中国要素を加えることは私たちがやりたかったことでもある」と話す。ゲームにおいて、伝統文化の烙印は大小異なり、全体的なものかもしれない。例えば、海外進出が早かった中国の古典神話『山海経』を改編したネットゲーム『完美世界国際版』がそうである。または、1つのイメージやシーンにだけ現れているかもしれない。「ゲームを通して中国のゲームを広めるのは難しいが、だからと言ってやらないのではなく、重要なのは海外のプレーヤーの興味を引き、体験とコミュニケーションを通して中国文化を感じ、理解してもらうこと」と蕭泓氏。


 映画、文学、漫画などのカルチャー商品と比べて、双方向性の強いゲームは一方的な輸出ではなく、プレイヤーとの頻繁な交流を通して深度の体験を形成し、文化に感情移入させることができる。しかし、東洋の風情を売りするにも多くのこだわりが必要になる。


 遊族網絡の『少年三国志』の前にも、同様の題材のゲームが多くあった。陳礼標氏は、「一部の三国志を題材にしたゲームは歴史の再現、差の小ささを強調しすぎ、中国文化を広めるのに不利になっている。そのため、私たちは少年のイメージを三国の人物に起用し、世界の若者が受け入れやすい熱血的なスタイルで三国の歴史を述べ、物語を世界のプレイヤーに伝えた。これは同社の大胆な試みだったが、結果的に日韓や東南アジアだけでなく、三国の歴史をあまり知らない北米地区でもまずまずの成績を収めた」と話した。


 海外進出には多くの超えなければいけない難関もある。例えば、デジタル配信能力である。どのようにターゲットを見つけ、適切な方法で投入するか。人材不足も難関の1つで、海外でどのように現地の優れた人材を採用、管理し、競争力のあるチームを形成するかという問題がある。また、法律の面では、どのように現地の環境に順応するかも重要である。企業はまず進出してみるか、それとも海外市場を開拓するかを決心し、成功しても利益がすぐに出るとは限らない。


 しかし、これらの困難があっても中国のゲーム会社は足を止めなかった。企業努力は世界に高品質で中国要素にあふれたゲームを輸出し、世界各地で人気を集めることに期待しながら利益と中国文化の広め方を模索した。「中国の実力は強まっており、環境と情勢はともに良好で、ますます良くなる。前に進まない理由などあるだろうか」と蕭泓氏は笑いながら話した。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年2月10日


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