インド紙『The Hindu』は2月10日、「中国手記:私たちは“中国のスピード”が駆け抜ける世界で生活している」という見出しの文章を掲載した。
運転手が手を振り、私を車に乗せた。しかし、私は中国語で書いた住所を持っていなかった。途方に暮れていると、運転手がスマートフォンを取り出してアプリを開き、私に英語で住所を言わせた。携帯電話からはっきりと中国語が聞こえ、運転手に伝わった。百度翻訳のおかげで、私たちは20分間の会話も楽しめた。海外で運転手や美容師との会話ができれば、言葉の障害はなくなったと同じである。車を降り、私は「これでやっと北京で生活できる」と思った。
スウェーデン帰国後に妻に中国での生活について話すと、妻は目を丸くした。中国から帰るたびに、私の話に彼女は予想通りの反応をする。スウェーデンでの快適な生活ではなく、慣れずに汚染された中国での生活を選んだ理由は何か。中国は行くべき場所だと私は思っている。北京や上海などの立派な大都市を見ると、中国が華やかになっていく感じがする。
2008年に初めて上海を訪れた時、歴史の教科書の記述と全く違うことを知った。ここは欧州のバックパッカーが東洋の要素やアヘンを探しにやってくる海浜都市ではなく、立体交差橋や高層ビルが雨後の筍のように立ち並ぶ町になっていた。一緒に行ったデンマーク人の友人から5年で上海に20本の地下鉄ができたことを聞き、「私たちは“中国のスピード”が駆け抜ける世界で生活している」と話した。これほどのスピードはほかでは聞いたことがない。これは世界の変化の重心が西洋から東洋に移ったことを示している。この成長過程に面白い経緯はなかったのだろうか。
北京を訪れ、国際色は上海ほど濃くないが、豊富な歴史と文化があることを感じた。肝心なのは、どのように妻を説得するかである。彼女は私が中国に夢中になっていると思っている。間違っていないかもしれない。内心では「起業者」として中国成長のチャンスを逃すことを恐れているが、この国で人生最高のひと時を過ごしたいとも思っている。また、「中国は少年のようで、四肢の急成長を抑えようとし、結果的に一部の人は驚いて逃げている」という論理もある。しかし、中国は驚異的な革新者のようでもあり、迅速な行動で常軌を打破しながら未来を創造している。中国と一緒に、そこで絶えず成長していけばいいと思う。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年2月18日