同報告書によると、グリーンなソリューションプランはすでに高い潜在力を示している。例えば1990年代後半以降、森林保護プロジェクトや農家のエコ化支援を通じ、ニューヨークが都市部に水を供給する3カ所の最大流域を保護した。
もう一つの例は、水供給改善を目的とする中国の「スポンジ都市」プロジェクトだ。中国は2020年までに全国で16の試行プロジェクトを行う。透水性の向上、水の備蓄、浄水、付近の湿地の回復などにより、雨水の70%を回収する。同氏は「これらのソリューションプランにはコスト効果があり、かつそのコストは従来のシステム以下になる」と指摘した。
国連は、よりグリーンな水資源管理方法を採用した場合、全世界の農業生産量が約20%増加すると予想した。
国連世界水アセスメント計画の関係者は「水質改善のほか、より良い水資源管理により1ヘクタール当たりの農業生産量を増やし、より多くの人を飢餓から救うことができる」と話した。
グリーンなインフラはさらに、侵食・干ばつ・洪水のリスクを引き下げると同時に、土壌の質を高め緑を増やすことができる。
国連はまた、水の需要が拡大すると同時に、主に灌漑による地下水の枯渇、工業廃水・農業化学品汚染による水質低下といった問題が存在すると警鐘を鳴らした。
水資源に影響を及ぼす気候変動と人口の圧力について、国連は各国に対して「グリーンなソリューションプラン」に焦点を絞り、新たにダムや浄水場を作るのではなく、自然から啓発を受けるべきだと提案した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年3月21日