国産大型機でもガラス問題の解決が焦点に 四川航空のガラス脱落事故受け

国産大型機でもガラス問題の解決が焦点に 四川航空のガラス脱落事故受け。最近の四川航空のフロントガラス事件は、高度1万メートルの旅客機に用いられるフロントガラスに人々の目を向けた。現在、米国・フランス・英国の3社の企業が世界の航空機フロントガラス市場を独占している。航空機フロントガラスの研究開発の難点はどこにあるのか…

タグ:四川 航空 フロントガラス 事件

発信時間:2018-05-22 10:14:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 本文图片均来自成都商报客户端

 最近の四川航空のフロントガラス事件は、高度1万メートルの旅客機に用いられるフロントガラスに人々の目を向けた。現在、米国・フランス・英国の3社の企業が世界の航空機フロントガラス市場を独占している。航空機フロントガラスの研究開発の難点はどこにあるのか。なぜそれほど重要なのか。中国の関連研究はどこまで進展しているのか。国産大型機はいかに航空機フロントガラスをめぐる難題を解決すべきか。科技日報記者が20日、関係者に聞いた。


旅客機ガラスは「サンドイッチ構造」


 「ガラスは、構造部品であると同時に一体部品でもあり、航空機全体に占める割合は小さいものの、操縦員と航空機全体の安全に直接関係する鍵となる部品の一つとなる」。中国建築材料科学研究総院(以下「建材総院」)ガラス科学研究院の臧曙光・副院長によると、旅客機のフロントガラスの多くは現在、無機ケイ酸塩ガラスと有機透明材料の複合からなり、多くの機能を備えている。十分な強度を持ち、コックピットの圧力や空力荷重、機体構造荷重などに耐えることができる。透明な観察窓として、良好な光学性能を備えていなければならない。さらに鳥の衝突に耐え、氷結やくもりを防止する機能も必要となる。


 臧曙光氏によると、旅客機のガラスは「サンドイッチ」のような構造をしている。例えば「388」と呼ばれる構造は、それぞれ3ミリメートルと8ミリメートル、8ミリメートルのガラスからなる。最も外側の3ミリメートルガラスの表面には、透明な導電膜をコーティングする必要がある。この膜は、氷や霜を除去する電熱機能を備える。


 「電熱温度の均等性が劣っていれば、フロントガラスの耐用年数を縮め、深刻な時にはガラスの爆裂を引き起こす。電熱線系統のショートや断絶などの故障もフロントガラスの故障につながる」。臧曙光氏によると、ガラス加工のあらゆる先端技術にかかわることから、航空機フロントガラスの製造は「ガラス加工技術の華」と呼ばれている。

3社が世界市場を独占


 フロントガラスの寿命や信頼性は、民用航空用大型旅客機の運営コストに直接関係し、その質をはかる重要な指標ともなる。


 臧曙光氏によると、世界の大型機製造は現在、ボーイングとエアバスによって独占され、旅客機フロントガラス市場も、この2社への調達を行う3社が独占している。中国はガラスの整備と交換だけで毎年数億元を支出している。

その原因を考えると、これらのメーカーは、技術革新を通じて、軽量で信頼性が高く、寿命が長く、機能の多い製品の発展をリードしてきたということが考えられる。


 米国やフランスなどの国が開発したリチウム・アルミニウム・ケイ素成分の専用板ガラスの強度と応力層深さ(DOL)は、普通の化学強化ガラスを50%以上上回り、1平方メートル当たりで5000キログラム近い力に耐えることができる。このようなガラスを材料として制作された新型航空機フロントガラスは、時速600キロでの鳥の衝突に耐えられる強度を確保しながら、厚さを30ミリメートル以下に抑えることができ、重量減少の效果は極めて高い。


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