C919の客室窓に国産ガラス採用

建材総院は1958年、中国初の航空機用防弾ガラスの開発に成功。その後、30余りの品種の60を超える規格の航空機ガラスを相次いで開発し、戦闘機や爆撃機、輸送機、ヘリコプターなどの国産機種の調達需要を満たしてきた。
国産大型機も、ガラスを含むハイテク産業の発展を率いた。国産大型機の客室窓にはすでに、国産ガラスが用いられている。
だが臧曙光氏によると、旅客機のフロントガラスは、厳格な参入制度と耐空認証管理プロセスが実施されており、国内での応用には、中国民用航空局の認証を通過しなければならず、ボーイングやエアバスなどに使われる場合には、米国連邦航空局(FAA)などの国外の認証も通過しなければならない。
臧曙光氏によると、中国は、耐空要求を満たし、性能でも国外と肩を並べる製品を生産することができるが、大型旅客機での実際の応用経験が不足していることから、国外の企業の独占を打ち破るにはまだ時間がかかる。
建材総院の博士課程指導教員で中国建材検験認証集団(CTC)の首席科学者を務める包亦望氏の分析によると、鳥の衝突や衝撃を考えなければ、飛行過程での航空機フロントガラスの破壊には3種の状況が考えられる。ガラスが破裂しても脱落せず、風を防ぐが視野に影響する。ガラスが破裂して脱落し、前面が空いた状態となる。破裂せずに全体が脱落する。
「これらはいずれも事前に検査し、予防できる」。包亦望氏によると、第一と第二の状況では、ガラスには一定の破壊源(欠陥や微小な亀裂、傷跡)が存在する。事故発生を防止するには、事故を起こしていない航空機に対し、無破壊のオンライン検査方法を通じてリスクを取り除くか、5年以上使った航空機は検査することが考えられる。建材総院とCTCが発明した「光弾スキャン法」は、ガラス内の応力集中や欠陥のある部位を検査し予測するのに使うことができ、建築ガラスや各種強化ガラスの安全検査に幅広く応用されている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月22日
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