米ニューハンプシャー大学がこのほど、中国大学統一入学試験(通称「高考」)の成績に基づく入学申請を認めることを発表した。米国の一流州立大学で、中国の高考の成績に基づく入学申請を認めたのは同校が初めて。環球時報が米紙「ニューヨークタイムズ」の報道を引用して報じた。
米国連邦政府の統計によると、現在、米国には中国人留学生が37万7000人おり、米国の留学生の3分の1を占めている。それらの学生は通常、学費を全額自己負担しているため、米国の大学にとっては、重要な収入源となっている。そして、米国の大学は中国人留学生の呼び込みに力を入れ続けている。
ニューハンプシャー大学の報道官によると、中国の高考の成績を認めることにしたのは、優秀な中国人留学生を一人でも多く呼び込みためだ。同大学は、英語と中国語の新入生募集サイトを設置している。昨年秋の時点で、同校の留学生は781人で、その約半分が中国人留学生だ。
ピッツバーグのある教育コンサルティング機構のAndrew Chen氏は、「高考の勉強をしながら海外の大学の入学申請をするのは、中国の学生にとっては難しい。なぜなら、高考は、米国のほとんどの大学の入学申請期限が過ぎてから数ヶ月後に行われるため。高考の成績が悪かった学生は、来年度の高考に備えるか、米国の大学の次の新入生募集の時期を待つしかない。ニューハンプシャー大学の今回の措置はその問題を解決してくれる。例えば、2019年1月に入学するためには18年10月1 日までに申し込まなければならない」と説明する。