【狼が来たにあらず】
これらの報告書は大げさに見えるかもしれないが、近年の世界的な気温上昇、異常気象の多発は科学界から警戒されている。
世界各地は今夏、高温記録を更新している。欧州各国の最高気温は40度を超え、干ばつや山火事などの災害が起きている。ギリシャ・アテネ付近の沿岸部では7月23日に山火事が発生し、91人が死亡した。
ロイター通信の報道によると、英イースト・アングリア大学の気候変動専門家のフィル・ウィリアムソン氏は、この報告書について「今夏の状況を見ると、これは本当に狼が来たの話ではなく、偽物の警報でもない。狼の群れは、目の前まで来ている」とコメントした。
アメリカ海洋大気庁は先ほど発表した報告書の中で、2017年は観測が始まってから気温が最も高かった3年のうちの1年であり、地球表層のCO2、メタンガス、一酸化炭素など主要温室効果ガスの平均濃度が過去最高に達したとした。
この状況下、ドナルド・トランプ米大統領は昨年6月にパリ協定離脱を発表し、気候変動の科学的根拠を否定し、国際社会から批判を浴びた。今年3月に亡くなった英国の有名物理学者、スティーブン・ホーキングは生前「トランプ氏の行為は地球を危険な崖っぷちに押しやる。地球は金星のようになり、気温が250度に達し硫酸の雨が降る」と警鐘を鳴らしていた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月8日