人が怠け者になる程、社会進歩は速くなる?
ザリガニを食べながら携帯電話で遊ぶ?ネイルアートをしたばかりの爪がザリガニの殻で傷つかないか心配?上海市黄浦区のあるレストランが先日、「ザリガニの殻剥き」代行サービスを開始し、インターネットで話題になった。一部の客のニーズに基づき、店は2人の美女を採用し、客の代わりにザリガニの殻を剥く。「食べたいが面倒」という客のニーズを満たすだけでなく、カスタマイズサービスも体験でき、面白くて客にとっても便利で、雇用も創出し、店の売り上げ増加も実現する。いわゆる「怠け者ニーズ」は確かに知らないうちに互恵・ウィンウィンを形成する革新的スタイルである。
冬になり気温が低下し、金融コンサルタント機関で働く郭さんは、大人数での出前注文は同僚たちの共通の選択肢になっていると話す。「外に食べに行くと寒いが、オフィスで出前を注文して食べれば時間の節約になり、作業を早く終えることができて便利」と郭さん。都市部のホワイトカラーは「怠け病は配達員の助けが必要」と言うが、若者の「甘ったれ病」のおかげで配達員はホワイトカラーに匹敵する収入を得ている。数人で外食するよりオフィスに残った方が作業効率も高く、多くの企業の指導者も支持している。
実は近年、「怠け者経済」の台頭から飲食業が受益しているほか、クローゼット整頓師、ホームパーティーシェフ、出張理学療法師などの新興の職業も次々と生まれ、スマートホーム商品や奇想天外な便利グッズが通販サイトで売れている。
世界初のパソコンを発明したジョン・アタナソフは、「自分は怠け者で計算が嫌いなため、パソコンを発明した」と話している。郭さんは記者に対し、現在の社会において、怠け者は知識を身につけ、収入を増やす勤勉型の怠け者である可能性が高く、仕事や専門に集中するために時間を有効利用し、リラックスタイムの効率と機能性を高める傾向にあると話す。怠け者ニーズは時間と体力の消耗を抑え、社会の役割分担を促進し、新たな経済成長モデルを牽引すると言える。
また、iResearchや易観など市場調査期間による、2018年の中国本土の生活サービスO2O市場の規模は6000億元に達するという予想も張さんの観点を裏付けている。「怠け者経済」により、O2O市場をはじめとする新興経済モデルが消費グレードアップの重大な変革をもたらしていることは確かである。