『日本経済新聞』の3月28日の報道によると、中国で開発されたスマホゲームが日本などのゲーム業界を席巻している。世界ダウンロード回数2億回を超える作戦ゲームなどの人気作品が次々と登場し、課金スタイルが流行している日本で、中国のスマホゲームは日本企業を脅かす存在になっている。競争激化に伴い、日本の関連企業の戦略も影響を受けている。
中国のスマホゲームが日本を席巻
「ルールはなく、戦うだけ」。約100人のプレイヤーが無人島で最後の1人になるまで戦う。話題のこのスマホゲームは、中国の網易(ネットイース)が開発した『荒野行動』である。
これは「バトルロワイアル」というゲームカテゴリに属し、プレイヤー間で同時に対戦できるという便利さと独特な世界観で人気を集めた。世界ダウンロード回数は2億回に上る。米国の調査会社App Annieの統計によると、網易の2018年の営業収入は世界スマホゲーム配信会社の中で2位だった。その原動力となったのがこのゲームである。
網易はこのスマホゲームの中国人気が冷めないうちに日本でも多くのファンを獲得した。日本のゲーム情報誌『ファミ通』を出版するGzブレインの統計によると、『荒野行動』の日本営業収入は2018年に404億円に達し、日本企業が優位に立つ日本スマホゲーム市場で4位に躍進した。
中国産スマホゲームの勢いは広告宣伝にも表れている。調査会社のビデオリサーチインタラクティブの統計によると、2018年4~9月のスマホ向け広告掲載量で『荒野行動』は日本企業を抑えてトップに立った。
『荒野行動』のほかに、中国の動画サイトBilibiriが開発した『アズールレーン(碧藍航線)』も人気がある。これは艦船を女性キャラクターに擬人化したゲームで、2017年に日本でリリースされ、18年6月時点で日本のユーザー数は600万人を突破した。中国版から日本人声優を起用している点などが特徴で、最初は日本のゲームが好きな中国人ユーザー向けに開発された。