日本の人気スマホゲームは「高齢化」
Gzブレインの統計によると、2017年の世界ゲームコンテンツ市場は前年比約2割増の10兆8964億円に達した。日本市場は1兆5686億円で、スマホゲームはその7割弱を占める。また別の調査によると、日本人のアプリ平均課金額は世界一で、日本は正真正銘の「スマホゲーム大国」と言える。
日本企業は国内市場で利益を上げているが、頭打ちの傾向が強まっている。ミクシィの『モンスターストライク』やガンホーの『パズル&ドラゴンズ』などの日本企業の人気ゲームはリリースから5年以上経っているものが多い。新しい人気作品を生むことが難しく、ランキング上位のスマホゲームは「高齢化」している。
そのほか、開発費と宣伝費の上昇も日本企業を悩ませている。数年前は数千万円だったコストが、図形のグレードアップと開発周期の長期化により最近は数億から10億円に高騰するケースも少なくない。人気作品が生まれないため投資回収が困難となり、日本企業の収益悪化を招いている。
一方、中国企業は豊富な資金力で強大な開発体制を構築した。また、中国企業はマーケティングを強化し、一般ユーザーから意見やアイデアを募集してゲームを改良するなどしている。ゲーム業界に詳しいメディアコンテンツ研究専門家の黒川文雄氏は、「ゲームの完成度が非常に高く、ユーザーの掴み方をよくわかっている」と話す。
中国企業の力を借りたい日本企業
日本企業の間でも中国企業の勢いを利用する動きが見られる。ゲーム開発会社のマーベラスは中国の西山居から新ゲームのライセンスを取得し、近く日本でリリースする。西山居はもともと日本風に翻訳したゲームで、マーベラスが運営とマーケティングを担当する。しかし、人気の新作を生むのが難しい中、マーベラスも開発費を削減し成功率を上げたいと考えている。
日本のスマホゲーム企業DeNAは2018年11月に中国の騰訊の人気ゲーム『アリーナオブヴァラー』をリリースした。2019年春から日本で網易のゲームを配信する計画。グリーも18年10月にBilibiliとゲーム配信分野で提携した。
世界各地のゲーム市場において、中国企業は主導権争いを強化している。日本企業は自国のゲームが高齢化する中で中国企業に対抗すべきか、それとも協力すべきか、その戦略は試練を迎えると見られる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年3月29日