中国は2020年に火星探査を実施 深宇宙を模索へ

中国は2020年に火星探査を実施 深宇宙を模索へ。中国科学院の欧陽自遠院士が明かした情報によると、中国は2020年に火星探査を行い、火星衛星、火星着陸機、火星車を使い火星を天地から探査する計画で、火星車はすでに完成していると明かした…

タグ:火星探査 中国

発信時間:2019-07-12 14:05:02 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


多国が火星探査計画をスタート

 

 それほど多くの探査機が火星を「調査目的地」するのはなぜか。その理由は簡単で、火星が太陽系で地球を除いて「最も希望がある」惑星であるためである。

 

 太陽系は大きな家族のようなもので、8つの大惑星があるが、うち固体惑星は水星、金星、地球、火星の半分だけである。水星は太陽に非常に近く、大気がなく、生存に適さない。金星の大気は密度が高すぎ、大気圧は地球の90倍に達し、CO2やSO2などの温室効果ガスが満ち溢れ、地表温度は常に400度以上である。煉獄のようであることから、「太陽系で最も熱い惑星」と言われている。

 

 火星は太陽系の中で地球に最も近い惑星であることがわかっている。火星の自転周期は24.6時間で、地球と近い。自転軸と公転軌道の角度は約65度で、四季の変化がある点も地球と似ている。火星は大気が薄く、地球のわずか1%である。地表温度は平均マイナス63度だが、夏に日光が当たるエリアは20度に達し、赤道付近では最高30度にも達する。簡単にまとめるとすれば、太陽系で住める場所は地球と火星しかない。

 

 興味と興奮を掻き立てるのはこれらのデータだけではない。ここ数年、人類は火星の表面および軌道に多くの探査機を配置し、現在は「キュリオシティ」(2011年、米国)と「インサイト」(2018年、米国)の2基の陸上探査機、「マーズ・オデッセイ」(2001年、米国)、「マーズ・エクスプレス」(2003年、欧州)、「マーズ・リコネッサンス・オービター」(2005年、米国)、「マンガルヤーン」(2013年、インド)、火星の大気と気化を調査する「MAVEN」(2014年、米国)、「エクソマーズ」のトレース・ガス・オービター探査機(2016年、欧州とロシア)の6基の軌道衛星が活動中で、火星を24時間観測し続けている。火星は地球を除き軌道衛星が最も多い惑星である。

 

 これらの探査機を通して、我々は40億年前の火星に広大な海と大河が存在していたことを推測し、火星の地下に塩水湖を発見し、表面に液体の季節的な移動の特徴とみられるものを観測し、大気にメタンの原因不明な激増を検出した。多くを知り、謎が増えるほど、火星は地球人に注目される。

中国は深宇宙を調査する時期を迎えた

 

 深宇宙探査の新たな科学ブームが起き、中国は欠かせない存在になっている。

 

 「嫦娥」プロジェクトの4戦4勝により、我々は着実に進歩し、深宇宙探査の多くの経験を積んだ。宇宙機および荷重の設計製造、軌道設計、長距離観測制御、路面巡視、長期運行制御、探測データ処理などを含む。現在、地球のゆりかごを出て、さらに遠い深宇宙に向かう時を迎えた。

 

 中国の火星探査機は軌道衛星、着陸機、巡視機(火星車)からなり、一度の任務で「周」「着」「巡」の3大任務を実現させる計画。火星を周回する軌道衛星に高・中解像度のカメラ、分光計、磁力計、表面レーダー、イオン・中性粒子探測機などを搭載。巡視機には地中レーダー、分光カメラ、小型気象ステーション、磁場探測機などを搭載する。これらの設備は火星の全面的な基礎知識の構築を支えるとみられる。

 

 当然、火星に行く途中には危険もある。7~8カ月に及ぶ飛行、約5億キロの移動、30分の通話のタイムラグ、着陸前約8分間の制動、そのほかに火星の険しく硬い表面と広範囲の砂埃などが難題となっている。

 

 しかし、我々が火星に行くのは、そこが楽しいからでも、「そこに行った」ことを証明するためでもなく、未知の世界に興味があり、困難に挑戦するためである。火星着陸は深宇宙に進む第一歩であり、今後は火星でサンプルを採取し、小惑星に行き、木星などその他の天体に探査機を派遣し、多くの未知を探り、多くの謎を解いていく。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年7月12日



<  1  2  


TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで