浙江大学、中国科学院植物研究所と華大遺伝子研究院の研究者は、5年間の協力により銀杏の初のゲノム略図を作ったことに続き、世界の545本の銀杏のゲノムシーケンスを行い、これまでで最大の銀杏遺伝子データバンクを構築した。これは銀杏の進化の歴史、進化の潜在力の認識に対して重要な情報を提供した。関連論文はこのほど、「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。新華社が伝えた。
研究者によると、銀杏は植物王国の「生きた化石」と呼ばれる、世界で現存するうち最も古い樹木の一種だ。現在の銀杏は古い銀杏家族の唯一の生き残りだ。論文の筆頭著者で、浙江大学生命科学学院准教授の趙雲鵬氏は「古代の祖先の様子を忠実に留めており、扇形で葉が大きく2裂する銀杏は、化石でもそうであり、現実世界においても確認できることだ」と述べた。
研究者は世界で545点の代表的な銀杏サンプルを集めた。これらの銀杏の樹齢は百年近く、幹の直径はいずれも50センチ以上。サンプルは世界の銀杏の自然分布範囲、有名な巨木をほぼ網羅。銀杏ゲノムシーケンスのサイズは10Gb以上で、人類の3.4倍に相当。545本から44Tbという大量のデータが生成された。