新型コロナウイルスによる肺炎の感染力はどれくらい強いのか?当初どのような予測をしていたのか?今回の経験からどんなことを学んだのか?
広州市政府新聞弁公室は27日、感染の予防・コントロールに関するブリーフィングを広州医科大学で開き、国家衛生健康委員会ハイレベル専門家グループのグループ長で中国工程院院士の鐘南山氏が説明した。
▽感染は最初に中国で発生したが、ウイルス発生源が中国とは限らない
鐘氏:(新型コロナウイルスによる)感染状況に対する予測において、我々はまず中国について考慮し、国外のことは考慮していなかった。今では国外でも感染が確認されている。最初に感染が発生したのは中国だが、ウイルス発生源が中国とは限らない。
▽感染予測がジャーナルに却下
鐘氏:国外の専門家は権威ある試験モデルを使い2月初めには中国での新型コロナウイルスによる肺炎の感染者は16万人に達すると予測したが、これは国の有力な対策や春節(旧正月、今年は1月25日)後の会社業務再開の延期を考慮していない。一方、我々は2月中旬か下旬にピークを迎え、感染者は約6-7万人になると予測し、国外の権威あるジャーナルに投稿したが、却下された。国外の専門家の予測と開きがありすぎるというのだ。「数日以内にあなたの予測は粉々に打ち砕かれる」と私に言ってきた人もいた。だが実際には我々の予測のほうが専門性が高い。
▽新型コロナウイルスによると肺炎とインフルエンザの判別が非常に重要
鐘氏:最も短い時間で新型コロナウイルスによると肺炎とインフルエンザをどう判別するかが非常に重要だ。症状が似ていて、CTでみても大きな違いがない。インフルエンザによる肺炎は毎年多いが、それを新型コロナウイルスによる肺炎と混同して、インフルエンザなのに新型コロナウイルスにしてしまう。
▽体内に十分な抗体ができれば再感染はない
鐘氏:今のところ絶対的な結論付けはできないが、一般的に、ウイルスの感染法則は同じで、体内にIgG抗体ができ、その数が増えれば、再感染することはない。現時点で重要なのは再感染するかどうかではなく、他人に感染させないかということだ。このことを重点的に観察する必要がある。