中国国内の新規新型コロナウイルス肺炎感染者は大幅に減少し、回復者は増加し続けている。感染症との戦いを煙の立たない戦争に例えるとすれば、医療スタッフは最前線で戦う戦士である。厚手の防護服に身を包んだ女性医療スタッフたちは娘、妻、母親で、普通の生活、家庭、感情を持つが、感染症の流行に勇敢に立ち向かうことを選んだ。武漢市にある華中科技大学同済医学院附属梨園医院(以下、梨園医院)の多くの女性医療スタッフは、ウイルスから最も近い場所で戦う「女性戦士」である。
重症医学科主任:忘れていた誕生日の特別な願いごとをする
旧暦1月1日にあたる1月25日、空が明るくなる頃、重症医学科の馬静主任は各病棟を行き来していた。旧暦の大晦日、彼女は病院で年を越した。家族と過ごす時間がなく、彼女はビデオチャットで家族と会話したが、少し話しただけだった。母親に涙を見られたくなかったためである。
「馬主任、3番ベッドの血中酸素がよくないです」
「馬主任、11番ベッドの胸苦しさがひどいです」
「馬主任、このカルテを見てください」
次々とやってくる仕事に、彼女は家族を想う暇もなく、元気を出して全力で対応するしかなかった。
抱えていた仕事を終えると、もう夜になっていた。防護めがねをはずすと、めがねに覆われていた部分は汗だくで、食堂が届けてくれた弁当も覚めていた。彼女は気にしていられず、すぐに食べた。
夜11時、休む間もなく、馬静主任は11人の感染者が搬送されてくるという緊急通知を受け取った。彼女はすぐに科内の医療スタッフとともに作業に取りかかった。夜は非常に寒く、彼女は患者のファスナーを閉め、帽子をかぶせるが、自分の防護服の中は汗だくだった。仕事を終えると深夜3時になっていた。彼女は当直室に戻り携帯電話を手にし、娘が昨日送ってくれた「お母さん、誕生日おめでとう。体に気をつけて」というメッセージを見た。
馬静主任は、「その時ようやく、旧暦1月1日が自分の誕生日だったことを思い出した」と話す。
誕生日の願いごとについて、彼女は「私たちは時間と競争し、死神と戦っている。自分がもっと速くなることを望んでいる」と述べた。
写真:患者のカルテを見る梨園医院感染一科のICU馬静主任
2月8日、第一線で勤務する馬静主任は省巡回診療チームに行き、湖北省内の重症患者の巡回診察を展開し、安陸、襄陽、十堰など多くの地域を周り、2月13日晩にようやく武漢に戻った。
2月22日朝6時、82歳の患者が新型肺炎で呼吸困難と急性冠状動脈ショック症候群になり、彼女はすぐに救命措置を施した。心臓マッサージ、気管挿管、薬物注射などを彼女は同僚と協力して行った。1時間以上の救命措置により、患者の各指標は正常に戻り、馬静主任は死神との戦いにまた勝利した。
現在、特別な「誕生日の願いごと」を叶えるために彼女は懸命に走っている。