新型コロナウイルス肺炎が全世界で猛威を振るい、イタリアが欧州の深刻な感染エリアになっている。現地時間10日午後6時まで、イタリアの感染者数が1万人を突破し1万149人に達した。10日だけでも死者が168人にのぼり、流行後で最悪の数値を示した。「環球時報」が伝えた。
「戦争が発生した。これはもはや単なる深刻なインフルエンザとは言えない」イタリアのコリエーレ・デラ・セラ紙は、ベルガモの医師がSNSで投稿した長文について報じ、議論を呼んだ。この医師は「この津波のような感染状況において、病院は物資及び人員の不足に直面している。感染者が倍増し、毎日15−20人の重症者が入院を必要としている。検査結果は陽性、陽性、陽性ばかりだ。救急室はすでにパンクしている。危険な情報は現在、すべて人々に伝えられたわけではない」と記した。
AFP通信の11日の報道によると、イタリアが全土の封鎖を発表すると、スペインとポルトガルがイタリアとの空の交通を停止した。オーストリアは隣国からの航空便及び列車の停止を指示した。スロベニアはイタリアとの国境地帯の規制を実施すると表明した。各国の航空会社がイタリア路線を欠航した。豪州は11日、14日内にイタリアに渡航したすべての外国人の入国を禁止すると表明した。
イタリアのシンクタンクの研究員は、11日付英ガーディアン紙の寄稿記事の中で、「超現実主義的な人っ子一人いない街を見ると、私は数週間前にテレビで目にした武漢を思い出した。今や我々も武漢と同じ映画の中にいるようだ。イタリアが現在直面している挑戦は、すぐにその他の欧州諸国も迎えることになる。EUは団結するべきだ」と記した。
イタリアEU大使のマウリツィオ・マッサリ氏は10日、米ニュースメディアのポリティコに掲載された寄稿文で、「感染症は特定の国だけに限られず、欧州の危機だ。EUに援助を求めても一国も反応せず、援助に応じてくれたのは中国のみだ」と記した。
「中国は揺るぎなき姿勢でイタリアの人々と共に立つ」イタリアのラ・レプッブリカ紙など複数のメディアは11日、中国の王毅外交部長が前日、求めに応じイタリアのディマイオ外相と電話会談した際の発言を引用した。王氏はまた、イタリアに医療物資援助を提供し、感染対策に協力するため医療チームを派遣すると表明した。国家疾病予防管理センター、四川大学華西医院などの専門家及び医療従事者でつくる専門家医療チームが11日、救援物資を携えイタリアに向かった。
イタリアの各ニュースサイト及びSNSで、多くのネットユーザーが次のようにコメントしている。「肝心要の時に誰が真の友人であるかが分かる」「中国に関するデマを広め傷つける人間は謝罪するべきだ」「私はただすべての中国人にありがとうと言いたい」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2020年3月12日