陳薇院士が率いる軍事科学院軍事医学研究院の科学研究チームが開発した組み換え新型コロナウイルスワクチンが現在、湖北省武漢市でⅠ期臨床試験を行っている。1期目の志願者がチームに入り、ワクチン接種を受けた。
研究チームは中国臨床試験登録センターで17日、組み換え新型コロナウイルスワクチンⅠ期臨床試験の事前登録を行った。被験者は新型コロナウイルス肺炎の患者以外で、年齢は18−60歳。分量が小・中・大のワクチンのいずれかを1回接種。事前登録情報によると、試験には少なくとも108人の被験者、6カ月の研究期間が必要となっている。
陳凱さんと任超さんはいずれも志願者だ。2人は試験に協力しようと思った理由について、一般人としての力を捧げたかっただけと語った。
ナンバー「011」の被験者、釣具店経営者の陳さんは19日午前11時54分に少量のワクチン接種を受けた。体温が上がり元気がなくなるといった軽い反応の後、陳さんの身体状況は正常に戻った。ジョギングが趣味という陳さんはインタビューに応じた際に、隔離ホテルの客室内で走り回っていた。
新京報:接種後に何か反応はありましたか。
陳さん:私には反応があった。朝起きると尻の両脇の筋肉がやや痛んだ。最初は硬いベッドで慣れないせいだと思ったが、携帯電話で電子体温計を見ると37度以上あり、ワクチンに対する反応だろうと思った。被験者は24時間の電子体温計を1つずつ配られ、24時間リアルタイムで自分の体温をチェックできた。
体温も37度前後が続き、元気がなくなり、ベッドに横になり眠った。昼に起きて食事し、体温を見ると37.2度を上回ることが多く、電話で報告した。医師からはこまめに調べるようにと水銀体温計が届けられた。SNSで志願者と交流した。私たち19日に接種を受けた人のほとんどに反応があった。いずれも体温がやや上昇し、元気がなくなり、めまいがするといった反応があった。午後になると科学研究チームの専門家が1人ずつ訪問し、心配ないと言った。
夕食を終えると健康状況が徐々に好転した。夜11時の睡眠時間になると体温も正常値に戻った。寝る前にSNSで志願者と交流したが、大多数の人が正常になっていた。
新京報:研究チームから試験のリスクについては聞いていましたか。
陳さん:ネットで申請した時、副作用に関する説明が記載されていた。身体検査の合格後、その他の検査を受ける前に同意書に署名しなければならない。
研究チームの専門家はフロー、リスク、処置、サポート措置などプロジェクト全体について説明する。専門家はまた試験中にいつ誰であっても、参加したくなかったらいつでもやめることができると言った。志願者は説明後、自ら同意書に署名した。
新京報:隔離終了後にしなければならないことはありますか。
陳さん:隔離終了後にすぐに帰宅し、正常な生活に戻ることができる。28日目、3カ月目、6カ月目に科学研究チームが私たちに連絡し、訪問する。血液検査を行う。
新京報:その他の志願者はどのような人たちでしたか。
陳さん:SNSの志願者は30歳以上がほとんどだった。男性が多めで、女性は4分の1から3分の1ほどと少なめだった。
新京報:ネット上で志願者について取りざたされましたが、リスクを考えたことはありますか。
陳さん:ネットユーザーはおおむね支持していた。志願者になる上で立派な目標などなかった。ただ武漢の一般人として力を捧げたかった。多くのネットユーザーは、ワクチンがまだ販売されておらずリスクがあると感じており、志願者に敬意を持っている。実際には私たちは志願者になる上でリスクを理解しており、検討も踏まえている。私はそれほど心配する必要はない、普通のボランティア活動だと感じた。
ナンバー「038」、武漢大学保衛部職員の任さんは志願者として中量チームの試験に参加した。20日にワクチン接種を受けた。