一波が過ぎないうちにまた一波。全国各地で新たに新型コロナウイルスの感染が散発し、人々が再び緊張し始めている。台風や地震などの自然災害は瞬時にして生じ、短期的なものだが、新型コロナは長期的に人々の心理と精神に次々と衝撃を与える。
統計によると、昨年は新型コロナによりうつ病患者が5320万人、不安症患者が7620万人増加した。コロナ禍の中国における青少年のうつ発症率はコロナ前の水準を大幅に上回っている。パニックの回避、特に感染症による心的外傷後ストレス障害(PTSD)への対応に注意すべきだ。
心理カウンセラーの王珏氏によると、人々は現段階において、感染症に対して2つの心理反応を示す。まずは無反応で、大したことはない、気にしないという心理だ。感染拡大の時期が長く、長期的な戦いにより心が疲れ、倦怠感が生じ、強い反応を示さなくなる。
次に過度な反応で、感染再拡大に緊張を強め、焦りを覚え、ふさぎがちになり、恐れを抱き、怒りを覚えるという感情の反応だ。特に隔離された人は不安で落ち着かなくなり、何を食べても美味しいと感じず、うまく睡眠が取れない。情緒不安定になり、怒りやすくなり、すべて他人のせいと感じる。
調査によると、回答者の3割がコロナ禍に強いストレスとうつの症状が出たとしている。意思疎通の需要が増えたは38%、気持ちの支えの需要が増えたは26%。世界保健機関(WHO)は昨年4月、新型コロナの人類のメンタルヘルスへの影響は長年続くと評価した。
今回の感染症がもたらす恐慌は広く長期的なもので、これを取り除かなければ感染症が直接もたらす害にも劣らないほどの害となる。専門家は、市民は政府及び公式メディアが発表する関連政策及び情報にできる限り注目し、デマを信じず広めず、不確実性による不要な恐慌を減らすよう提案している。