河北省張北県徳勝村は北京2022年冬季オリンピックの聖火リレーイベントの点火地点の1つである。テーマは「振興に向かう」で、中国の貧困撲滅という全人類の共通使命における責任と役割を示している。54人の聖火ランナーがリレーに参加し、3.3キロメートルをリレーで繋ぐ。
この地点でリレーに参加した聖火ランナーの多くが農村振興の最前線で活躍する末端の党員幹部である。うち、国網冀北電力有限公司張家口供電公司の任燕鵬副総経理は2018年3月から2021年5月にかけて、河北省蔚県孟家堡村の第一書記を務め、貧困攻略戦に打ち勝ち、貧困者支援の経験は『中国扶貧』雑誌社が主催する「扶貧扶志フォーラム」で知れ渡った。
任燕鵬氏は2008年北京オリンピックの電力保障作業に参与し、今回は北京冬季オリンピックで再び保障作業に携わり、光栄に感じている。国家電網の職員の1人として、聖火リレーに参加し、冬季オリンピックの電力を保障することで、行動によってオリンピックを輝かせることができた。
聖火リレーの準備段階で、任燕鵬氏は張北県政府と郷鎮の職員が聖火ランナーのために大量の準備作業を行い、彼らが極寒の中で6~7回の演習をしていたことを知った。聖火ランナー1人あたりが走る時間は1分程度だが、運営に携わるスタッフは多大な努力をした。当然、この保障チームには国家電網の電力保障スタッフも含まれている。
聖火リレーの時の気持ちについて、任燕鵬氏は「聖火リレーは冬季オリンピックの前奏であり、国家電網の職員として、リレーを繋ぐことは自分にとって重要な責任である。このリレーをしっかりと繋がなければいけない。冬季オリンピックの電力保障の実践段階に入るには、しっかりと一歩一歩、責任を果たす必要がある」と述べた。
任燕鵬氏によると、国網冀北電力有限公司で張家口競技区の冬季オリンピック電力保障作業を担っている。冬季オリンピックの電力供給を万全に行うため、会社はすべてのオリンピック関連の設備をオリンピック保障の基準に合わせて点検し、設備の100%健康を維持し、冬季オリンピックの電力供給を保障している。国家電網は冬季オリンピックの電力供給を保障するために7年間の準備作業を行った。8つの省から400人以上の従業員を配備し、30台の発電車や除氷設備などを支援した。今回の保障の正確度は要求が高く、送電設備の全体プラットフォーム、変電設備のスマートロボット、配電設備のオンライン観測設備などの多くの先進的な科学技術手段が広く応用されている。
任燕鵬氏は孟家堡村の第一書記に就任した当時を次のように振り返った。就任から一定期間が過ぎ、ある記者が村の貧困支援作業について取材した。92歳の村民の王進存さんは記者に3つを話した。1つ目は共産党が優れているということ。以前、農作業は料金と税金を徴収していたが、現在は税金を徴収しないだけでなく、手当も支給される。2つ目は、この年齢までこの村を見てきたが、今が一番良い状態だということ。3つ目は、支援してもらうからには、自分もしっかりしなければいけないこと。貧困者支援作業チームと王進存さんの交流はそれほど多くないが、王進存さんは村の変化と貧困者支援作業チームの努力を見てきた。
任燕鵬氏は冬季オリンピックは就業と農村振興を後押しし、冬季オリンピック競技区である張家口の影響力はますます高まると見ている。これは農村振興の実現にとってチャンスであり長期的な利益でもある。任燕鵬氏は、「張家口地区にはもともと良好な観光資源があり、この名刺の効果を生かし、インフラを引き続き整備し、特徴のある優れた観光商品を作ることができる。張家口の自然条件を利用し、観光を通して農村振興を促進できる。同時に、政府も農業の発展を後押ししている。例を挙げると、グリーン路線と高加工路線を歩み、第一・二・三次産業の融合を実現している。張家口全体の農村振興は新たな局面を切り開くに違いない」と話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2022年2月17日