中国の農村の出生性比(女児100人に対する男児の数)が依然高いレベルを保っている。出生性比は自然な状態で103から107とされているが、中国国家統計局のサンプル調査によると、中国の出生性比は119.58、農村ではさらに高い122.85となっている。「新華網」が伝えた。
国家人口・計画生育委員会の張維慶主任は12日、「全国農村人口・計画生育工作会議」に出席し、「現在中国の農村では農業生産を家庭内労働力に頼っているため、農村家庭では男児の出生を好む傾向が明らかだ。出生性比が長期にわたって高いレベルを維持すると、結婚ができない男性の増加につながり、社会の調和と安定に影響する危険がある」と述べた。
中国の出生性比の高さは80年代以来、深刻さを増してきた。その数字は世界で最も高いレベルにあり、また最も長く高いレベルを保っている。現在、結婚年齢にある男性は同年齢の女性よりも1800万人多い。2020年には 20歳から45歳までの男性は同年齢の女性よりも3000万人多くなると予想される。
中国では、違法行為である男女産み分けを目的とした妊娠中絶(医学的に必要とされる場合を除く)に対する取締まりを強化していく方針だ。また、国家人口・計画生育委員会など関係部門では「新農村新家庭計画」や「女の子を大事にしよう」といった活動の展開を通じて、男児を重く女児を軽く見る旧式の考え方をなくし、男女比の不均衡を抑制していくという。
「人民網日本語版」2007年11月14日
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