中国国家広播電影電視総局(ラジオ・映画・テレビ放送担当部門)はこのほど、テレビドラマ「新上海灘(新上海グランド)」に喫煙シーンが多すぎるとして連名抗議を受けたことについてコメントを発表、各級審査機関に対し、今後は映画・テレビ作品における喫煙シーンの頻出に対して十分注意を払い、審査を強化するよう求める方針を明らかにした。「中国青年報」が伝えた。
喫煙者が「恐縮に感じる」のはテレビ画面上の事だけではない。北京市では10月1日から、市内の全タクシーを全面禁煙とした。これは、運転手だけではなく乗客に対しても禁煙を求めるもので、タクシー車内での喫煙は例外なく禁止された。
中国青年報社会センターとオンライン調査サービスサイト・題客調査網(QTICK.com)が先週共同で実施した調査(回答者242人)によると、83.6%が映画・テレビドラマの喫煙シーンに対する制約に賛成した。
今回の調査中、70.7%の人が公共スペースでの禁煙に賛成した。禁煙とすべき場所のトップは学校、病院、映画館(83.3%)で、列車、自動車など公共交通機関(81.2%)、スーパーマーケット、銀行、百貨店、デパート(75.8%)、ホテル、レストラン(70.8%)がその後に続いた。このほか、71.2%が「公共スペースであれば、室内での喫煙は全て禁止すべき」だと答えた。
「公共スペースにおける全面禁煙」の規定に対し、70.7%が積極的に賛成すると答え、「賛成しない」と答えたのは29.3%にとどまった。
衛生部がこれより前に発表した「2007年中国喫煙制限報告」によると、中国の喫煙者数は現在約3億5千万人と世界トップ、喫煙に起因する疾病による死亡者数は年間約100万人にのぼるという。世界保健機関(WHO)によると、中国の喫煙者数は毎年300万人のスピードで増加していると推計される。
「人民網日本語版」2007年10月16日