「環球時報」のウェブサイト「環球網」がこのほど行ったネット調査で、第一の質問として「中国は世界の強国か」と尋ね、投票を呼びかけたところ、スタートからわずか3日間で1千人ほどのネット利用者から反響が寄せられ、議論がわき起こった。投票の結果は圧倒的に「ノー」が多く、投票者の約8割が「中国はまだ世界の強国ではない」との見方を示した。
「強国かって?まだまだ!中国は今はただの大国に過ぎない」フォーラムではこのような意見が多く寄せられた。利用者の多くは、急速に発展する中国は数々の「ナンバー1」を達成し、国内総生産(GDP)もまもなくドイツを抜いて世界3位になるが、実際の総合的な国力では欧米の強国と大きな隔たりがあり、強国までの道のりは遠いと考えている。
北京大学の張頤武教授は「環球時報」の取材に応えて、「中国人が自身の発展をこれほどクリアにみることができるのは、大変によいことだ」と指摘。張教授によると、この調査結果で明らかなことは、人々はいわゆる『強国』といわれる中国の現状には満足しておらず、現在の中国の発展に対し客観的な自己評価をしているということだ。改革開放からの約30年間、中国の発展は世界に驚きを与えたが、国内になお存在する多くの不足点を発展がすべてカバーできたわけではない。
張教授は「ますます多くの中国人が中国の力量はどのくらいか考えるようになり、要求もますます厳格になるだろう。人々の追求する姿勢が今後中国を発展させる最大の原動力になる」と話す。
「人民網日本語版」2007年11月22日 |