中国では、「瓶」や「蘋果(リンゴ)」の「蘋」の発音が、「平安」の「平」と同じことから、家や車の中に瓶やリンゴを飾る習慣がある。
北京の鼓楼東大街に、オープンして約1カ月の「心の容器」を販売する「心のデパート」がある。「安全感」や「北京の青空」とラベルが貼られた空っぽの瓶はホワイトカラーに人気があり、値段は15元から35元だ。
「心のデパート」には、約3000個の瓶が並べてある。ラベルには、「勇気」「熱情と冷静」「毎日、家族の人と一度は抱擁しましょう」「毎日が日曜日」などと書かれ、その中で値段が高いのが、「コンピューターから離れる」の瓶だ。
店主は20歳を過ぎた2人の若者で、「クリスマスには数十個も売れ、みんなこのちょっと変わった瓶をラッピングしてプレゼントしています。女の子の中で最も人気があるのが『安全感』のラベルのついた瓶です」と話す。昨年5月、上海にもこの店と同じような「心のスーパー」がオープンした。
ネットの調査によると、45.19%のネットユーザーが「心のデパート」の商品は「効果がある」と考えているが、それを買おうと思っている人は39%で、55%の人が「自分で書いても同じ」とかなり現実的だ。
対外経済貿易大学の陸奇斌氏は、この商品は今、社会でみんなが感じている精神的な危機感や心理的なストレスを現しており、ある意味で都市に住んでいる人々たちの「心の薬」になっていると指摘している。
「チャイナネット」2008年1月9日
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