上海ではここ数年、離婚率が急増している。統計によると、上海では06年度、16万2千組のカップルが入籍し、ピークの記録を作った。一方、離婚手続をした夫婦の数も、前年から2割増の3万7千組に達し、最多記録を更新した。「中国新聞網」が伝えた。
上海の各区・県の民政部門はここ数年、さまざまな方法を使って離婚増加の抑制に努めてきた。政府の出資で新たに設立された「離婚仲裁工作室」もその1つだ。同工作室が主な対象と定めているのは、衝動的で短絡的な離婚希望者。統計によると、このタイプは35歳以下の若い夫婦と60歳以上の再婚夫婦に多い。後者の場合、双方の子どもによる財産や不動産をめぐる争いが発端となることが多いという。
民政局の職員は、若い夫婦が離婚手続に来た場合、深く考えた後の決断であるかを注意深く観察し、仲裁システムを使用する必要があるかを慎重に判断する。仲裁工作室のコンサルタントによると、工作室で穏やかに話し合う意志が当事者である夫婦にありさえすれば、仲裁の成功率はとても高くなる。上海普陀区民生局の仲裁工作室は開設以来、100組以上の夫婦の仲裁を行ってきたが、半数以上で仲裁に成功したという。
上海市民政局など関連部門はこのほど、離婚仲裁システムの普及のために100万元を交付することを決定した。
「人民網日本語版」2008年4月13日 |