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心理調査 大学生の間でひととの交流問題が増加
発信時間: 2008-06-16 | チャイナネット

ブン川大地震の到来は、人々に心理面のおけるリスク予防の重要性を知らしめた。しかし心理的健康問題は被災地のみならず、現在一部大学生の間においても発生、広く社会の関心を集めている。「中国青年報」が伝えた。

高等教育出版社社会学習資源分社がこのほど大学28校、計747人の学生を対象に行ったアンケート調査によると、59%の被調査者は多かれ少なかれ他人との付き合いに障害を感じ、このような心理的問題は広がる傾向をみせている。

「大学生の心理的問題は以前から存在していました。しかし我々は学生達の衣食住、学業などばかりに関心を示し、彼らの心理的問題はあまり注目されていませんでした」。今回の調査の責任者、社会学習資源分社企画首席の楊利平氏はこのように述べている。「地震後の心理的危機管理は主に突発性事件に対する心理的リスク管理ですが、大学生に対する危機が発生していないときの心理カウンセリングの備えが必要です」。

大学卒業後10年が経過した劉さん(男性)は、最近ニュースで、雲南省のひとりの大学生が、卒業証書が受け取れるかを悲観し自殺したことを知った。劉さんにとっては理解しがたいことだった。「私は大学卒業時、学位証書を受け取ることはできませんでしたが、これまで暮らしてくることができました。私だったら頑張ったんですが・・・」劉さんいわく、ここ数年とりわけ就職に対するプレッシャーは高まる一方で、多くの大学生の心理状態を歪曲させていると分析する。

多くの大学生が劉さんと同様の感想を抱いているようだ。今回のアンケート調査では、57.4%の大学生が、最も大きなプレッシャーは就職問題だと回答している。また、勉学が最大のプレッシャーだと答えた学生は53.4%に上った。そのほかにも、情緒的問題(27%)、人間関係(26.5%)、経済的困窮(14.4%)、父母の問題(8.6%)が挙げられた。

北京科学技術大学4年生の劉渠(仮名)さんは今年同大学大学院への進学が決まったばかりだが、彼も同じようなプレッシャーを感じているという。彼は語る。「うちの実家は農家です。大学進学の家族への経済的負担は相当なものです。卒業後自分に合った勤め先が見つからず、やむなく大学院進学を決めました。今後はアルバイトしながら勉強を続けようかと考えています。でも以前のクラスメートと仕事について話し合うと、情けない感じもします」。

心理学者によると、プレッシャーのもと、人には精神的問題が発生しやすくなるという。今回の大学生を対象にした調査では、他人との接触障害(59%)以外に、抑うつ症状(26.1%)、強迫観念(24.3%)、心配(22.5%)、自己卑下(20.7%)などが多くみられたという。

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