「これだけ就職が難しいなら、いっそ自分の力で創業しようと想いました」。今年2月、自力で企業を興した長江大学卒業生・江双喜さんの言葉だ。彼とおなじく、創業の道を志す新卒者は少なくない。大まかな統計によると、6月末現在、武漢市内の「新卒創業者」数は昨年同期比で実に3割も増加している。「武漢晨報」が伝えた。
武漢市工商局登録分局が15日に発表した統計によると、同局に提出された大学卒業証書をベースに、今年1月から6月までの半年間、大学卒業後2年以内に武漢市工商部門において個人事業主・私営企業の登記を行った新卒創業者数は既に1千人ちかくに達しており、昨年同期比で30%増加している。同局関連責任者によると、新卒創業者の多くは同窓生と共同創業しており、実際の創業者数は上記の数字を上回っている、と話している。
多くの大学では、1クラスから多数の新卒創業者が出現している。中南財経政法大学を今年卒業した財税学部企業財務管理ゼミからは、70人中6人が創業、同窓生の参加を呼びかける卒業生も少なくなく、フィットネスクラブ、ローラーブレードクラブ、旅館などのほか、クレジット会社など、業界は多岐にわたっている。
多くの新卒者の創業は、今年に入ってからの全国的な創業ブームに刺激を受けた結果のようだ。彼らは、優遇政策のある今こそ創業の絶好のチャンスだと感じている。武漢市地方税務部門および工商部門窓口の概算結果では、年初以来、窓口に相談に訪れた学生数は従来の倍以上に増加しており、相談内容の多くは大学生の創業に対する優遇政策に関するものだったという。現在、武漢市創業弁公室、工商部門、共青団(中国共産主義青年団)など多くの部門が大学生の創業を後押しする活動を展開している。
武漢都市圏民営企業発展研究センターの丁德沢主任は、脆弱な資金力、社会経験の欠如、人脈不足、市場ルートの欠如など、大学生の創業における「先天的」なウィークポイントを指摘、よほどの覚悟がなければ、創業の道は非常に厳しいと語っている。
「人民網日本語版」 2008年08月21日 |