国際オリンピック委員会(IOC)は公式決定として29日、2000年シドニー五輪の際の中国女子体操チームに年齢詐称があったため、中国チームの団体銅メダルをはく奪し、メダルを同種目4位だった米国チームに改めて授与し、董方霄・選手の同五輪での床運動6位と跳馬7位の成績を取り消すと発表した。
中国オリンピック委員会は同日午後に今回の事件について声明を発表、IOCの決定を尊重ならびに高度に重視するとした。声明内容は次のとおり。
中国オリンピック委員会はオリンピックの健全な発展に長年にわたり尽力しており、公平競争のスポーツ精神を堅持し、中国国内各競技体育協会に対して関連国際競技体育組織の規定を尊重し、同時に厳格に遵守するよう求めており、公平・公正な出場環境を創造し、世界のスポーツ発展推進のためにしかるべき貢献を果たしてきた。中国オリンピック委員会は国内各競技体育協会に対して改めて、スポーツマンシップをさらに規範化・強化した教育管理を行うよう求め、今回の事件を戒めに、この種の事件の発生を断固根絶する。中国オリンピック委員会はIOCとの長期的友好協力関係を尊重し、これまでの協力の強化継続を望んでおり、オリンピックの健全発展促進のために、新たな、より大きな貢献を果たす。
IOCは公式声明の中でさらに、米国チームへのメダル授与のため、中国オリンピック委員会に女子体操チーム団体銅メダルのすみやかな返還を促している。中国側関係者は今回の決定に遺憾の意を表しているものの、期日通りにメダルを返還する見通しだ。
「人民網日本語版」2010年4月30日