2008年9月発行の「中国経済週刊」によると、北京オリンピック開催年を含む2005年-2008年期における国際オリンピック委員会(IOC)の収入は、テレビ放映権収入が17億3700万ドル、TOP(ザ・オリンピック・パートナー:企業からのスポンサー収入)計画による収入が8億6600ドル、合わせて約30億ドルだった。しかし、これほどのIOCの収入も、南アフリカで開催中のワールドカップ杯サッカーの収入とは比べものにならない。
1カ月間にわたるワールドカップは、まるで紙幣印刷機のように、FIFA(国際サッカー連盟)に無限に収入をもたらしている。概算データによると、今大会におけるFIFAの総収入は80億ドルを上回る。FIFAの収入は、テレビ放映権料、スポンサー料、大会グッズの販売料などに大別される。このうち、テレビ放映権収入が27億ドル、スポンサー収入が20億ドル、グッズ関連収入が40億ドル。
南アフリカのジェイコブ・ズマ(Jacob Zuma)大統領は、この数字に大いに満足しており、W杯が0.5%の経済成長を同国にもたらすとさえ発言している。大統領は、「W杯開催のために我が国は43億ドル投資したが、W杯がもたらす経済効果は130億ドルに達する見通しだ」語る。潘基文(パン・ギムン)国連事務総長もこの経済効果について認め、「アフリカ大陸で初めて開催されたW杯は、アフリカ経済発展の起爆剤となり、アフリカの復興に大きな役割を果たすだろう」とコメントした。
FIFAの最新統計データによると、ワールドカップの視聴者数を国別で見ると、中国がトップという。この事実は、絶大なるW杯の魅力を裏付けると同時に、中国の広大なサッカー市場とサッカーに対する中国人の深い思い入れをも反映している。ただし、中国中央電視台(CCTV)スポーツセンターの江和平主任は、「国内の視聴率を見た限りでは、視聴率トップのスポーツイベントは、今も北京オリンピックだ。ワールドカップは、この記録をまだ破っていない」と語る。
「人民網日本語版」2010年6月28日