マイケル・ジャクソンの遺品はどれも非常に高額だが、その中の19世紀に作られたピアノが瀋陽のある裕福な商人に買い取られた。この購入者はピアノの価格は公開しなかったが、ピアノの輸送費のみで100万元かかるという。この130年の歴史を持つピアノは周囲に宝石や金が嵌めこまれ、暗い緑色の中に浮かぶ金の模様がヨーロッパの王室の雰囲気を感じさせる。外部は古色蒼然とし、内部の構造は木造で、100年以上の歳月と多くの所有者の手を経てきたものの、その外観や内部の構造、ひいては模様や鍵盤などにいたるまで、保存状態はよい。
現場で調律を行った調律士の賈利謙さんによると、このピアノは外観も内部の構造もヨーロッパの特徴に溢れ、非常に緻密なつくりで、外観も音色も保存状態がよいという。ピアノの寿命は数十年だが、100年以上経ってもこうしたよい状態を保っているのは、このピアノがピアノを愛し、理解し、どのように整備するかを知っていた人たちの手を経てきたことを物語っている。
「人民網日本語版」2010年7月21日