中国の富裕層、渡米して出産がブーム

中国の富裕層、渡米して出産がブーム。

タグ: 富裕層

発信時間: 2010-07-28 10:06:51 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国の富裕層の間で米国に渡って出産することがブームになっており、これを手助けする会社も雨後の筍のごとく増えている。業界関係者はこの現象について、子どもに米国籍を取得させ、米国の教育制度や社会福祉を享受させたいと願っているためだとみる。

香港紙「星島日報」は米紙ワシントン・ポストの記事を引用して、出産旅行を手配する最も古株の会社を紹介。上海在住の台湾人夫妻が設立した同社は、出産の迫った妊婦を渡米させ、「出産前2カ月、産後1カ月」の3カ月間、カリフォルニア州の育児センターでの生活を手配する。センターの医師や看護師はみな中国語が話せ、部屋には有線テレビやインターネットが完備。滞在費用は1日35ドルで、観光やショッピングも含まれる。サービス一式の基本料金はわずか1475ドル、こんな額では自動車やダイヤの指輪を購入することはできないが、子どもや一家に米国の市民権を与えることはできる、というのが謳い文句だ。また、このサービスに米国行きの航空券や観光ビザの申請は含まれず、せいぜい申請の手助けをするくらいだという。

同社を設立した台湾人夫妻は、自分たちは決して「蛇頭」ではなく、合衆国憲法修正第14条の市民権の規定を利用し、中国大陸と台湾の顧客の子どもに米国の市民権を取得させる手助けをしているだけだと強調し、顧客は富裕層ばかりで、米国に定住しようという気持ちはないと説明する。

子どもの将来に必要な投資

米国は、自国で生まれた子どもには市民権を付与するという数少ない国である。米国籍を持っているとさまざまな「特権」を享受できる。これが「出産旅行」が殺到する大きな原因である。

米国の福祉制度によれば、米国籍を持った子どもは、社会のセーフティネットに入る鍵を手に入れたに等しい。とりわけ教育の面では、自動的に米国の大学を受験することができ、米国国内の学生だけに支給されている奨学金も申請できる。また、子どもの両親も米国の社会福祉を受けられるようになるのだ。

上海出身の謝さんは5月から育児センターのデラックスシングルルームを借りて、出産のときを待っている。出産と出産後の休養で4カ月間米国に滞在するつもりだ。病院での自費出産や航空券などで費用は3万ドルかかる見込み。サンガブリエルに住んで2カ月になる謝さんは育児センターに非常に満足しており、中国で商売をする夫も妻の出産には立ち会う予定。これは子供の将来のために必要な投資だと考えている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年7月28日

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