世界保健機関(WHO)は10日、新型インフルエンザ大流行はすでに終息し、ウイルス伝染は基本的に終わりつつあると発表した。
WHOはジュネーブ、香港などを結んだ電話会見を行い、香港滞在中のWHOのチャン(陳馮富珍)事務局長は席上、新型インフルエンザの世界的大流行(パンデミック)の段階はもはや警戒最高レベルのフェーズ6ではなく、「私たちは大流行後の期間に移った」と述べた。
チャン事務局長はさらに、大流行後の期間に移ったことは必ずしも新型インフルエンザウイルスがすでに完全に消滅したことを意味するわけではないと述べ、過去の例からも、この種のウイルスは季節性インフルエンザウイルスとなり、今後数年間は存在する可能性があるとした。
WHOは同日声明を発表、新型インフルエンザの危険性は大幅に低下したものの、各国・地域衛生当局はひきつづき警戒を維持する必要があり、とりわけ大流行終息後しばらくの間は、ウイルスの動向は依然非常に予測しがたいと警告した。
新型インフルエンザは昨年4月に北米で爆発的流行が始まり、その後急速にまん延した。WHOの最新統計によると、全世界214の国と地域で感染例が報告され、少なくとも1万8449人の死亡が確認されている。
「人民網日本語版」2010年8月11日